神戸市:神戸百景 川西 英 -百の風景をたどる旅

というサイトがある。

川西英の作品と現在の写真が対比できて、

とても面白い。

 

『神戸百景』90番「須磨海水浴」

http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/online/hyakkei/works/works09.html#090

『神戸百景』90番の「須磨海水浴」の写真の撮影位置が、

遠すぎる。

 

川西英の作品は、須磨駅を下りてすぐの海岸辺りで、

写真の撮影位置は、

須磨水族園のやや西の海岸と、

かなり離れている。

 

「 海水浴場での撮影は、ものすごく気をつかいます。カメラだけ持って砂浜をうろつくことは、今の時代、できません。それでもなんとか、海水浴の雰囲気だけでも撮影したいと思い、子どもたちを連れてビーチへ行き、水遊びをさせている間に、百景の撮影もやってのけました。誰の目にも、子どもの写真を撮っているお父さんとしか見えなかったでしょう。 」と、その理由らしき事が書いてある。

撮影日は、2009年8月11日となっている。

 

これに対して、

 

 

同じ神戸市のサイトの

木版画版 神戸百景 川西英 〜百の版木をきざむ旅〜 - 神戸市

は、

 

木版画版 神戸百景の100番「須磨海水浴」

http://www.city.kobe.lg.jp/information/public/online/hyakkei-hanga/hyakkei100.html

ほぼ、

川西英の作品と同じ位置(須磨駅を下りてすぐの海岸辺り)で

撮影できている。

 

こちらの撮影日は2013年8月となっていることから、

2009年8月より、

海水浴場の写真撮影は困難と思われるが、

撮影者は頑張ったようだ。

 

2013年8月の写真は、

日本古来の景勝地の須磨海岸が、

とても残念な事になっていることを、

良く捉えている。

 

須磨海岸の特徴は、

海岸線が鉢伏山の輪郭線が水平線に繋がり、

深みのある景色になっている

ところにあると思われるが、

埋め立て地(須磨浦漁港?)で、

鉢伏山の輪郭線が埋め立て地と防波堤で、

どん詰まりになっていて、

空間の広がりが無くなってしまっている。

 

2009年8月の撮影者は、

がっかりな写真を撮りたくなかったから、

思い切り引いて、

海浜水族園の辺りで、撮影したように思える。

 

そこなら、

海岸線が

鉢伏山の輪郭線と

水平線とに繋がっている

かのように見える。