その、昔書いた「美しい神の戦士」の詩。



 「精神の砂漠は、血を求める」


 きれいな瞳をした神の戦士。
 テレビのインタビューに答えて、熱っぽく自分たちの大義について語っていた。
 若者らしく、自分の戦う能力についても、誇らしく語っていた。
 自分はどんな兵器も、戦車も操れると。
 死ぬことなんか怖くないとも。
 彼の美しさに私は魅せられたのだったが。

 彼もまた、今は、あの闇黒の戦いの砂漠で、戦っているのだろうか。
 彼は今も生きているのだろうか。

 決して彼が正しいとは思わないのだけれど。
 
 でも、わたしは、彼らの美しさが好きだ。
 「精神の砂漠」の中で肥え太り、無意味に生きつづけるだけの「経済人」よりは。
 資本主義世界のブタどもよりは。
 
 彼らは、おのれの存在を賭けた精神の刃によって、研ぎ澄まされ、ぜい肉をそぎおとし、美しくなったのだ。
 彼らは一個の精神なのだ。わたしはそこに惹かれる。その精神は、現代においては狂気とされるナンセンスにすぎないとしても。

 彼らは死ぬだろう。
 あの美しい青年も、砂漠の中の赤いバラとして生まれ変わるだろう。

 現在地上を覆っている精神の砂漠は、幾億もの血を賭けた物語を求める。
 数限りない純粋なたましいの献身と犠牲とを。(ジハード!)
 そこに新しい時代のオアシスは生まれてくるのだろうか。