ある駅前のベンチに座ってバスを待っていた。
道路の向こうには、低い樹の植え込みがあって、ぼんやりそこを見ていた。
するとその植え込みの、木の陰の地面に、一羽の雀がやってきた。
見ると、彼の身体に比べると大きい、パンくずをくわえている。
彼はそこでパンくずをついばもうと、その餌を地面に落とした。
すると彼の斜め上から、別の雀がサッと下りてきて、そのパンくずを奪って、アッという間に飛び去った。
餌を奪い取られたその雀は、いったい何が起こったかのか分からないふうで、しばらくそこでまごまごしていた。オレの食べ物はどうしてなくなったのか、どうして消えてしまったのかというような感じで。
しかしやがてその雀もそこを飛び去っていった。
わたしは、雀の中にも、仲間の獲物を奪い取るようなこすっからい奴がいるもんだなと思った。
そしてこの小さな生き物たちが繰り広げた、ごくささいな生存競争の場面に、一瞬だけ心のかげりを感じた。
その植え込みでは後は何も起こらなかった。
バスはまだ来そうになかった。
道路の向こうには、低い樹の植え込みがあって、ぼんやりそこを見ていた。
するとその植え込みの、木の陰の地面に、一羽の雀がやってきた。
見ると、彼の身体に比べると大きい、パンくずをくわえている。
彼はそこでパンくずをついばもうと、その餌を地面に落とした。
すると彼の斜め上から、別の雀がサッと下りてきて、そのパンくずを奪って、アッという間に飛び去った。
餌を奪い取られたその雀は、いったい何が起こったかのか分からないふうで、しばらくそこでまごまごしていた。オレの食べ物はどうしてなくなったのか、どうして消えてしまったのかというような感じで。
しかしやがてその雀もそこを飛び去っていった。
わたしは、雀の中にも、仲間の獲物を奪い取るようなこすっからい奴がいるもんだなと思った。
そしてこの小さな生き物たちが繰り広げた、ごくささいな生存競争の場面に、一瞬だけ心のかげりを感じた。
その植え込みでは後は何も起こらなかった。
バスはまだ来そうになかった。