ライダー和尚を取り巻く人々の続編です。
今回の話は仮面ライダーV3の "ハリケーン" にまつわる話です。
最近はコレクションの方向性の違いから疎遠になっている
のですが、同じ福岡に "IW氏" という人物がいます。
その "IW氏" との出会いも、雑誌「クアント」でした。
その当時、IW氏の知り合いにUM氏という造形に詳しい
人物が居ました。そのUM氏が
「クアントでマスクとか出してる人が居るから、
連絡してみたら?」
と言うので 連絡を取ってみたという次第でした。
K口氏の時も、UM氏が「連絡を取ってみては?」 と、
薦めたらしいのです。
今回はIW氏とK口氏とUM氏の話です。
2000年の夏頃、
ライダー和尚に一本の電話が掛かって来ました。
東京でたまたま番組を見た、熊沢敏明 と言う方からです。
この名前でピンと来た方はかなりマニアです。
熊沢敏明 氏とは、当時仮面ライダーシリーズの
オートバイスタントをやっていた スタッフの方です。
わざわざTV局に問い合わせて掛けて来たとの事、、。
ライダー好きの和尚さんと言う事で、
「そんなにライダーが好きなら、
家に当時のハリケーンがあるので 、引き取ってくれないか?」
「他にバトルホッパーとオートクローバーもあるので、
是非一度、東京の方へ遊びに来てくれ!!」
という内容だったようです。
実際の所、ライダー和尚はあまりそう言った事には
詳しく無いので、K口氏、UM氏、IW氏に相談したようです。
降って湧いた話に、皆で盛り上がり色々と話が出たようです。
「直接話が来たのライダー和尚だから、
和尚さんにはハリケーンだね。」
「UMさんはバトルホッパーで、、。」
「IW君は、オートクローバーでいいかな?」
「あと、この事は他言無用!! 誰にも言わないように!!」
「これは俺たち仲間に来た話だからね!!」
等々、、、。
この話が来たちょうどすぐ後、福岡の方に友人と二人で
遊びに行きました。
ライダー和尚やK口さん、UM氏、IW氏も歓迎してくれました。
しかしその時、"ハリケーンの話" は一切出ませんでした。
自分にこの事を話したら、横から持って行かれると
思ったのでしょう、、。
でも自分はバイクに全く興味が無いんですよね。(笑)
東京に帰って来て間もなく、IW氏から"ハリケーンの話"を
相談されました。
あまりにも舞い上がっている一同に対して、
冷静な反応をしていました。
IW氏は騙されているんじゃないかと疑って
かかっていました。
どう考えても "うさんくさい話" ですからね。
自分もやはりそう思いました。
送料とか何とか言ってくると思うんで、
絶対お金は払ってはダメですよ!!
みたいなことを言った記憶があります。
そんなこんなで、自分が "ハリケーン" の話を
知ってしまったと言う事が皆に知れ渡りました。
それから何ヶ月か経って、
その熊沢さんの家に皆で "ハリケーン・ツアー" に
行こうという話がまとまり、
ライダー和尚達は、東京に来る事になりました。
メンバーはライダー和尚とUM氏。
K口氏とIW氏は都合が悪くて参加出来ませんでした。
「当時の実物を見れる機会は中々無いので、
自分も是非見たいです!!」と言ってあったので、
当日、現地で会う予定にしていました。
出発前日の夜、和尚さんから突然電話がありました。
「急な法事が入って、明日の東京行きは中止になった。」
との内容でした。
まあ、仕事優先なので仕方ない事でしょう。
でも何となく昨日の電話が腑に落ちなかったので、
確認のためK口氏に聞いてみました。
(法事中に電話が鳴っても迷惑ですからね)
K口氏は東京行き中止は聞いてないと言う事だったので、
お寺の方に聞いて貰いました。
すると留守番のおばあさんが出て、
「朝早く、東京行きの飛行機に乗ったよ!!」
と言うではありませんか!?
急いで和尚に電話を掛けてみると
「あ、どうもどうも。急に法事が無くなって、、。」
って、法事って急に無くなるもんなんでしょうか?
ほどなく、東京の熊沢氏邸に着き、
九州で会って以来のライダー和尚とUM氏と再会しました。
まあ自分も現物が見れればいいので、先程の出来事は
さして気にもせずに挨拶を交わしました。
そして、確かにありました。
仮面ライダーV3の愛車
ハリケーン!!
確かに当時の物ですが、状態は悪く欠損している部品も
多々あります。
スタンドも欠損しまっていて、自立しません。
ちょっと情けない感じですね、、、。
次に、"ジャッカー電撃隊"
クローバーキングのオートクローバー
埃だらけで、触る気もしません(^o^;)
後からのショット。奇麗に掃除すれば何とか
マシになるのでしょう。
現存している事に価値はあります。
最後に、仮面ライダーBlackのバトルホッパー!!
これはUM氏があまりの汚れ具合にびっくりして掃除した
後なので、比較的奇麗です。
自分には特に興味の無い所ですが、今にも鳴き出しそうです。
自分としては、どちらかと言うと当時のプロップ系、
例えば手袋とか武器とかが残ってないかと思ったのですが、
全く残っていませんでした。
台本や当時のメイキング写真等は見せてもらったのですが、
未公開のプライベートスナップはとにかく貴重でした。
雑誌等に発表する機会があったら、是非載せてほしいものです。
そして自分が撮りたかった写真がコレ、、。
当時の衣装でハリケーンに跨がったV3の写真。
ライダーあってのハリケーンだと思います。
当日、熊沢さんは歓迎のホームパーティーを開いてくれました。
当時のスタント仲間なども呼んでくれて、撮影秘話を聞き、
充実した時間をすごしました。
自分はそこそこで時間を切り上げ、挨拶をして帰りました。
目的は達成したので、、。
エピローグ、、、。
この夜、ライダー和尚とUM氏は熊沢氏のお宅に宿泊したようです。
二人は、熊沢氏にハリケーンの件を切り出しました。
「ハリケーンをいただけるっていう話なんですんが、、。」
「あ、ハリケーンね。」
「昔、マニアがうちに来てね、100万持って来たんで
売って下さいって言うのよ!」
「100万じゃ売れないなぁって言って、断ったよ!!」
まあ、現実はこんな物です。
わざわざ電話番号を調べて九州まで掛けて、
只でハリケーンをあげますなんて話ある訳無いんです。
お坊さんだから金持ってるだろうし、
高く買ってくれるんじゃないかって思ったんでしょうね。
という教訓的なお話でした (^_^;)
しかし、こういった体験が出来たのも「ライダー和尚」の
存在が有ったからです。その点は今でも感謝しています。
たまたま知り合った、和尚さんとIW氏やUM氏、、。
何かの "縁(えにし)" があったのでしょう。
ちなみにUM氏は今でも友人として、付き合いがあります。
彼の造形センスは素晴らしく、製作物もプロ並みです。
いずれ、このブログで紹介出来ればと思っています。