Faoi幕張と愛知
(これまで私はFantasy on Iceを
「FaOI」と略してたんですけど
羽生くんが「Faoi」と書いてるのを見たので
これからはこのように略すようにしますね)



そのFaoi幕張と愛知
を観た感想…と呼べるのかな?


よくわからないけど
感想のようなものを
綴っていきますね。



前回の感想はこちら。





今回は
こちらのプログラムについて
綴りたいです。






Danny Boy







この『Danny Boy』は

今年のnotte stellataで

初お目見えして




ああこれは

羽生くんの代表作の

一つになるかもって

感じました。




ただその時は

私のこれまで抱いていた

『Danny Boy』のイメージと



この白い衣装が

私の中でかけ離れていて



最初のうちは

ほんの少し戸惑いを感じながら見ていました。




私が持っていたイメージのままの

衣装だと



イギリスの田舎の少年の格好

綿かネルのシャツ

麻でもいいかも



そのシャツに

サスペンダー付きの

ゆったりとしたズボン



って感じの

どこか朴訥とした服装が合うと

(勝手に)思っていて



刑事くんとか

ジェフとかが

過去にそんな感じの衣装で

アイスショーで滑ってなかった?



違うかもだけど



まあ、でも、そんなイメージだったんですけど



実際の羽生くんの衣装は

まるで天使が舞い降りた?

って感じのピュアホワイトの

ヒラヒラとした洗練されたもので



自分の中ではですよ?



綺麗すぎる

と思って見ていました。




notte stellataの時までは。




でも、このFaoiで

その衣装の違和感のようなものは

まったく感じなくなっていました。




それよりも

この曲に

この『Danny Boy』に

羽生くんが込めた

祈りとか希望のようなもの




それを表すには

この衣装はピッタリだと感じたんです。




穢れのない白




何ものにも

どんな状況だろうとも

穢せやしない信念

芯のようなものが



この白には表れている、って。





寧ろ

氷上に描かれた

迷彩柄の方に

違和感を覚えたくらいです。




いや、けど、この曲の歌詞の意味に

そっていると言えば言えるのですけどね。

この迷彩柄が。本当は。





衣装とか氷上の模様については

これくらいにして

実際の演技の方




それはそれは

慈愛に満ちたプログラムだと

感じました。




誰かや何かに向けて

語りかけているようなスケーティング。




私たちファンや



目の前にいるファンや

目の前にいなくても



どんなに遠くても



今悲しんでいる人に

今苦しんでいる人に



語りかけてくれているように

感じました。




以前から彼が言っているように




羽生くんの言語は

スケートなんだな

って頭ではなく

心で感じられました。





想いを

祈りを

希望を

込めながら滑る『Danny Boy』




穢れないその白に

羽生くんの想いに




私の心まで

染まっていくような気がしました。




表現力の方ばかりに

目がいっちゃいそうですけど



この中のジャンプ



3ループ



エグい跳び方をして

エグい降り方をしてましたよね!?



ツイズルから入って

ランディングも

ほぼ流すことなく

ピタッと止めるなんてね。



大抵はフリーレッグを長く伸ばして

綺麗なランディングポーズを決めながら

少し滑るものを



フリーレッグをすぐさましまって

氷上で一回転もしないうちに

(たぶん半回転くらいで)

ピタッと止まるんです。




これめちゃくちゃ難しいことですよね!?




6年も応援してきながら

未だにスケートの技術的なことは

ほぼさっぱりわかってないに等しいんですけど




ズブの素人にだってわかりますよ

これがどんなに高度な技術のいることか

ってくらいは。




勢いよく跳んだジャンプを

降りた瞬間にピタッと止めるのが

どれだけ大変なことか。




ジャンプそのものよりも



いえ、あのジャンプも

まるでお手本のような

ループジャンプだったけど



そのジャンプそのものよりも

あの降り方はきっと難しいんじゃないかって

思ってしまうくらいでした。




そして

その難しいことを

いとも簡単そうに



切れ味もよく

スパッとやっちゃうから



しかも美しくね(←ココ大事!)



見惚れてしまうんですよね。




見惚れてしまうと言えば

そのループの後



両手を広げて跪いて

その両手で

氷から何を拾い上げるような仕草をして



愛知ではこの時

頭も氷につけていましたね。



氷に何か語りかけていたんでしょうか?



念を送っていた?



それとも違う何か?



何なのかわからないんですけど

なんだかその姿が心に残りました。




両手で何かを拾い上げてから



その手にしたものを

そっと大切そうに胸に抱いて

しばらくくるくると舞い続けるんですけど



その仕草が流れが

慈しみを感じて

胸がいっぱいになるんです。




何を拾い上げて

何を抱いたんだろう?



何かわからないけど



その大切なものに

私もなりたいな

なんて思うのでした。




私自身がなれるなんてことはなくて



私の魂の欠片とか

想いの欠片とかが

飛んで行って

あの氷の上に落ちてないかな?



それを羽生くんが

広い集めてくれたのなら…



なんて

妄想をしてしまうのでした。




そんな妄想は置いておいて




このプログラムの中で

羽生くんは

何度も手を伸ばすような仕草をしていて



イーグルの時とか

イナバウアーの時とか

他でもたくさん

手を伸ばしていて



その腕の伸ばし方とかが

とにかく美しいと思って

魅入っていました。



伸ばした手に

指先に



想いが宿っているような気がして



胸がギュッとなるんです。




あと、

イーグル終わった後

曲に合わせて軽やかに

ステップを踏んでいるんですけど



なんだか

雲の上をお散歩しているような

そんな幻想的な景色を見ているようでした。



あまりにも軽やかな足取りに

地上じゃなくて

天上を歩いているように思ったから。





あと、このプログラム

全体に感じるのは



軽やかに優雅に

ダンスを踊っているみたいだな

ってことです。




ここで言うダンスっていうのは

本格的なダンスのことじゃなくて



誰かと戯れているようなダンス?



風なのか妖精なのか



もしかしたら

愛しい人とか?



現実的な愛しい人って意味じゃなくて

(いや、現実的に愛しい人がいてもいいんだけど)



この曲には

愛しい人との別れの意味も

あるようなので



そういった

離れ離れになってしまう人への想い

想念のようなものが感じられて



そんなふうに思ったのかもしれません。




見えない相手がそこにいる

想う相手がそこにいる




その相手を想い浮かべながら。




それが特定の相手であっても

なかったとしても



私たちファンだっても



苦しんでいる誰かだったとしても



その誰かに向けて



想いを込めて

滑っているような

気がしました。




って

最初の方でも

同じことを書いていましたね。




「誰かに語りかけているようなスケーティング」

だと。





誰かに向けて語りかけているスケーティング。




誰かとダンスをしているようだったり




誰かに向けて想いを込めて滑っているようだったり、ね。





とにかくね




羽生くんの優しさとか

想いとかが

伝わってくるプログラムでした。





最後は

祈りを込めて

手を上にあげたように見えました。




この想いが届くようにと。





そんな羽生くんの演技が

スケートが




静かに沁みてきます。




心の中に静かに。










思ったことが

綴れたような

綴れてないような




でも今は

これが精一杯の

感想のようなものです。






こんな拙い感想を

読んでくれてありがとう。