鈴本演芸場で古典落語を楽しむ | 宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

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鈴本演芸場に行きました。 東京では、江戸落語を聞くのが楽しみなんです。

 

トリは甚語楼で、いきなりの本題。 くず屋の正直清兵衛が、裏長屋の浪人から古びた仏像を引き取る。

この仏像を買い取ったのが、細川家家臣の佐久左衛門、 仏像を洗っていると、体内から50両が。

 

ここから、佐久左衛門と浪人の卜斎が、返す、受け取らないの大騒ぎ。 間を取り持つ清兵衛がてんてこ舞い。

お人好しの清兵衛、武士の誇りにこだわる卜斎、頑固一徹の佐久左衛門。 人物がしっかり見える。

 

ドタバタせずに間合いを取って、メリハリがあるのが、甚語楼の芸。 たっぷり30分の「井戸の茶碗」でした。

 

同じ柳家からは、勧之助が「花筏」。 田舎相撲の情景と、あわてる提灯屋の様子がていねいで、安心の笑い。

ちょっと走り気味の福多楼は、「粗忽の釘」をとんとーんと進める。 強弱が身につくと、もっと良くなるぞ。

 

今日は、いい噺家が揃いました。 志ん輔は、のらりくらりしながらの「目薬」で、くすっとするバレ噺。

真面目で堅実な時と、奇抜・変顔で弾ける時の両面あるのが扇辰。 今日は、「家見舞い」でとことん底抜け。

 

古今亭らしく江戸前が似合う志ん陽は、「代書屋」。 大ボケの客と、上から目線の主人が段々と逆転。

うれしいサプライズは、歌武蔵。 今日は、相撲ネタを封印して「猫の皿」。 騙し騙されの駆け引きが上手い。

 

色物では、テルミンと針金が愉快なおしどり、はらはらさせて元気いっぱいのストレート松浦。

暴走ギリギリのやり取りと、差し入れが楽しい、にゃん子金魚など。 いっぱい楽しめた、午後でした。