岸辺露伴はきっといいヤツ | 宗方玲・詩人が語る京都と歌舞伎

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少しずつ、年末年始に録画撮りした、テレビ番組を見ています。

年末のドラマで面白かったのは、「岸辺露伴は動かない」の実写版、全3話でした。

 

「ジョジョの奇妙な冒険」でおなじみの、売れっ子漫画家の岸辺露伴。

人間嫌いのエゴイスト、なぜか広瀬康一くんを友人だと思っている。

 

最初は、三白眼の変態気味キャラだったのが、連載が進むにつれて熱血漢になっています。

 

露伴を演じる高橋一生は、自分勝手な性格ながら、感情を外に出して、よくしゃべる。

そうして、動かないどころか、とてもよく動く。 「漫画を描く前の準備体操」なんて、ぴったりです。

 

静かに命じる「ヘブンズ・ドア」と、耳ざわりのいい話し方。 この露伴は、ハマってるかも。

 

第一話は、「富豪村」。 たっぷり50分なので、漫画と違う設定と登場人物が、楽しめます。

編集者は、泉京香。 「ムカつきながら描いたけど、大好きなキャラ」を、飯豊まりえがそれらしく演じます。

 

「山の神々」の使いの少年、一究は、憎らしいけどちょっとかわいそう。

おや、中村倫也の太郎が新顔。 カメラマンだったのに、事故で記憶喪失になったって。 これが伏線。

 

では、この続きで第三話の「D・N・A」へ。

つらい過去を持つ母親役の、瀧内公美が豊かな表情でいい演技。 娘は、テレビらしく強烈なキャラです。

 

ここで、太郎の正体が明らかに。 事故で臓器移植を受けたことで、この結末になったんですね。

露伴先生も大活躍。 ちょっと悲しく、はらはらした後は、ハッピーエンドでほのぼのしました。

 

第二話の、「くしゃがら」に戻りましょう。

あれ、漫画にない。 と、思ったら、これだけ、ノベライズの「岸辺露伴は叫ばない」からの引用です。

 

謎の放送禁止用語の由来が気になって、狂気に陥る漫画家。 それに巻き込まれる、露伴。

人のこころに憑りつく妖怪は、原作者の得意なところ。 これが、怖いんです。

 

元々おかしいのに、更に壊れていく漫画家には、森山未來。 このキャラが、ぶっ飛んでいます。

暴れまくる様子が、しっかりダンスになっている。 おおっ、ジョジョ立ちまであるよ。

 

脚本・小林靖子、音楽・菊地成孔、演出・渡辺一貴による、いいアレンジ。 たっぷりと、楽しめました。