「なんで俺がそんなとこに・・・」


ぶつぶつ言いつつも従ってしまうあたり、なんだかなぁと思う千秋であったが、相手が相手だけにヘタに逆らわないほうがいいから仕方ないんだとも、あきらめの思いを抱いているのも事実で・・・。

「なーんか俺、可哀想じゃないかい?」


「さっきから何ぶつぶつ言ってるのさ、千秋。早く行こうよ」

助手席からにっこりと天使のような微笑でトドメを刺す譲。


「ソウデスネ・・・」


脱力と共にそれだけ吐き出すと千秋は、一路指定された場所に愛車をかっ飛ばすのだった。



「ねーさん、もう譲には連絡したのか?」

「もっちろんよ~、まっかせなさ~い」

「おお、ねーさんカッコいい~」

きゃっきゃと騒ぐ約二名。

「しかし、良いのでしょうか。成田さんにご迷惑なのでは・・・」

「あー、いーのいーの。あいつはそういうの大好きだから」


一方こちらはわいわいと楽しげな室内。

テーブルには着々と食べ物やら飲み物が並べられている。


「けど、楽しみよねぇ~。皆揃うことってまずないものねぇ」

言いながら一足先にビールをついで飲む綾子。

「こら、ねーさんフライングだって」

「いいじゃないの、ちょっとくら~い」

言いつつ、二杯目をぐいっとあおる。

「ああああ、こらこら、それのどこがちょっとだよ」

「ちょっと何するのよ~、もうすぐ二人も来るんだからいいじゃないのよぅ」

「もうすぐだから待とうって気はないのか」

慌てて瓶を取り上げる高耶。

それを取り返そうとする綾子。


一気に騒がしくなった個室で、直江は一人苦笑していた。



「あれぇ? なんだか結局おかしなことになってるねぇ」

個室のドアを開けてみると、陽気なテンションの綾子とそれに捕まってあたふたしている高耶。

そして、それを眺めている保護者直江。。。


「あぁ、譲さん。いらっしゃい」

お呼びたてしてすみませんね。にっこりと微笑みながら譲に声を掛ける直江。

「いいんですよ、直江さん。皆に会えるの久々だし。ほら千秋早く」

にこにこ笑いながら譲は後に居る千秋の腕をひっぱりつつ座敷に上がった。

後に見えた千秋の顔は・・・


「長秀、どうした? そんな嫌そうな顔をして」

「・・・そりゃぁ、こんな状況見ればなぁ」

戸口で立ちすくむ千秋をよそに、今気づいたとばかりに甲高い声をあげる綾子。


「長秀~、おっそいわよぅ。早くこっちいらっしゃいよ~」


「・・・てめぇら、皆グルだったんだな・・・」

瓶ビール片手に手招きする綾子に若干ひきつつ、仕方なくテーブルに向かう千秋。

「あ~ら、失礼ね。そんな言い方。せっかくお祝いしてあげようってのに」

「千秋、おっせーぞ、もっと早くこいよ。おかげでこんな目に・・・」

「景虎も、のめのめ~~」

「だからねーさん、やめろって・・・・うわぁ」


「おっかしいと思ったんだよ、成田が店指定するなんて」

「え? なんか言った? 千秋」

一足先にかけつけ一杯のビールを飲みつつ、満面の笑顔で振り返る譲。

「イエ、ナンデモアリマセン」

譲の背後に黒いものを見た気がして千秋はそれ以上何も言えなかった。


「まぁ、なんだ・・・千秋、誕生日おめでとう」


グラスを掴んだ千秋に高耶がグラスをあてる。

続いて後の三人も・・・。


「おめでとう~千秋」

「長秀、おめでと~~」

「長秀・・・」


予想外の出来事に、千秋は思わず頬が緩んでしまった。


「お前ら・・・」


(こういうのも、いいもんだな)



思いは言葉に出さず、不敵な笑みに変えて一気にグラスをあおった。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ああああwww

間に合わなかった・・・orz

千秋の誕生日にあわせてupしたかったのにぃ・・・(>_<)


なんだか誕生日なのに可哀想な千秋ww

けどこんな感じデスヨネーww


書いてて楽しくて仕方なかったという事実www

千秋ごめ・・・;;


by本体



あw

後書き、本体に乗っ取られた。

・・・いいけどな^^;;


誕生日、きっと晴家が何か理由つけて飲みたかったに違いない。

まぁ、ちょっと嬉しかったけどな。


あ。そうそう。

この宴の後の話、北条氏照のブログ で読めるぞ^^

バカ騒ぎの後はしっとりしてくれ^^v



暖かな日差しの中、颯爽と走るレパード。
ちらほらと歩道の脇に見える桜の木を横目に軽快に通り過ぎてゆく。

「へぇー。ここらはもう桜咲いてるんだな」
「そうねぇ。やっぱりこっちは早いわね」

開け放った窓に片肘を乗せ、彼女は心地よい風に身を任せていた。

「なあ。桜ってなぜあんなイロか知ってるか?」
「人の生き血をすすってるからアカイって言いたいんでしょ?」
昔からよく聞く話だわ。
髪をかき上げながらさらりと流す彼女。
口の端を微かに上げて笑みを刻むと彼は口を開いた。
「いや・・・。そうかもしれないが、本当はシロいんだ。例え血をすすっていたとしても、いやだからこそか。花びらは白く心臓の形をしているんだ」
淡く色づいたように見えるのはきっと、『生きて』いるからなんだろうぜ。
気合い入れて生きた証ってか。

最後はいつものおちゃらけた調子に戻って明るく話を締めくくる彼。
そんな彼の横顔を少し驚いたように見つめる彼女。


ウインカーの音が小気味よく響き、白いラインの引かれたパーキングに停まる。
視線に気づいた彼がいつもの笑みを浮かべて振り返る。
「どうした。見とれるほど男前か?」
「あら、何言っちゃってんのかしらこの男は。ただ、あんたからそんな話を聞くとは思わなかったから驚いたのよ」
まともな話も出来るのね。
にっこりと極上の笑みを浮かべ照れ隠しからか、ちくりと一言付け足す彼女。
そんな彼女にわざとらしくため息をついて見せた彼は、そっと眼鏡にかかる前髪をかき上げた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ああ・・・
本当はもっと前にうpしたかったんだが・・・。
時期が若干ずれてるかww
なんだか桜で一本書きたくなって書いてみた。

どっかで似たようなの見かけたらすまんw
もう一つ、同じテーマで別のやつ書いたから似てるかも?って思ったらそれ、本体だからwww

晴家とのからみって結構好きかも。
いつも押し切られてるけどなぁ・・・
まぁ、楽しく居られるし、あの二人に関わってると晴家と居る時ってホッとするってのも事実www
うーん。。。
もうちょい肉付けしたかったけど、これはあえてこのままで・・・。



駅を出てすぐの駅前広場。

夜の風に上着の襟を引き寄せながら譲は辺りを見回すと、すぐ近くでハイウェイバスがちょうど出発したところだった。

ちらりと時計をみやり視線を戻すと、人ごみにまぎれて見知った姿が近づいてきた。

片手を挙げてその人物に声を掛ける。

気づいた相手は譲の元にかけより、一息つくとため息と共にぼそりと呟きをもらした。

「成田、お前突然すぎんだよ」

「なんでさ、千秋が連絡くれないからだろ?」

若干ぶうたれて言うと、千秋はがしがしと頭をかき回し背を向けた。

行くぞ、と言いながら。

さっさと歩く千秋を見つめて、譲はにっこりと微笑んだ。
(やっぱり二人って似てるよなぁ。)



ホテルに着き、ロビーに入ると途端に空気がじんわりと暖かくなった。

空調がよく効いているようだ。
フロントにつかつかと千秋が近寄り何やらホテルマンと交わして、譲の元に戻ってきた。

「じゃあ、部屋の前まで送ってやっから行こうぜ」

エレベーターに乗り込み、目的の階のボタンを押して壁にもたれかかり時計を見やる千秋。

何やら考え込んでいたようだが、不意に譲へと顔を向けると別の階のボタンを押した。

「どうしたんだ? 千秋。間違えたのか?」

「いや、まぁちょっと付き合えよ」

怪訝な顔をしてこちらを覗き込む譲に、にっこりと笑みを返して言葉をつなぐ。

「大将ちょっと野暮用で今、手が離せないんだよ」

「高耶には、ちゃんと会えるんだろうね?」

じろり。と迫力のあるどんぐり眼で千秋に詰め寄る譲。


チーン


不穏な空気を破るかのように軽快な音を立てて扉が開くと、千秋は廊下に一歩踏み出して答えた。

「あー。へーきへーき」

(多分な・・・)

ぽろっと出そうになる言葉を飲み込み、手招きして先に歩き出した。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



37階スイート4室あるうちの一室。

そこで何があったのか・・・。誰も知らない。

そして、果たして成田は仰木に無事会えたのだろうか。

いや。。。

会えたはずだ。

あいつが会わずに帰るわけがないww