高坂からお前のこと聞かなきゃ、≪闇戦国≫に関わるつもりなんざこれっぽっちもなかったのに。
お前の事をきいて、心がざわめいたのは、お前がおれの特別だからか。。。
唯一俺にとってのライバルだったから。
北条なんか、上杉なんか関係ない。
ただ一人の人間として、お前になら俺を任せられると思ったから。
だけど─
「おまえ、何もんだよ」
景虎殿は記憶を失っておられるようだ─
と高坂から聞いたときは、ああ。やっぱな。って思ってたが。。。
実際に会って、こう面と向かって言われるとさすがにキツイもんだな。
涼しげな顔を曇らせぬように、千秋は低く笑って言う。
「友達に向かって、何もんはねーだろ」
少なくとも。と、笑いを収めて続ける千秋。
「おまえとは長年の付き合いしてきたつもりだぜ」
「冗談じゃねーよ! お前なんかとつきあった憶えなんざ・・・・っ」
言いかけて言葉を止める景虎を見つめて、少し反応を待つ。
もしかしたら。という思いを込めて。
けれど、希望が絶望に変わる前に口を開いたのは千秋だった。
「それより聞いたか? 仰木」
少し怪訝そうな顔をして続きを待つ景虎。
何気ない会話。
今はこれでいい。
時は、すぐそこまで迫っている。
もう、すぐにでも思い出さざるを得ないだろう。
俺たちの過ごしたあの過酷な歴史(じかん)を。
今のお前に、あれを受け止められるだろうか。
せめて、今は、今だけは。お前にとって幸せであるように。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
いやーー。
今回はだいぶ間があいてしまったな。
悪かった。
ちょっと、プチスランプに入ってたんだ。
なかなか集中出来なくてな。
だもんで、今回は俺と景虎の出会いを書いてみた。
あの頃、俺座敷わらしあつかいだったんだよな。
まあ、あんな潜入の仕方した俺も悪いんだが。
なんも憶えてない景虎。。。
なかなかに衝撃的だったぜ。
ただの、どこにでもいそうなヤンキーだったなぁ。
