闇のなか、静かに時をすべる車。

中には注意深くハンドルをさばく青年と、疲れたように眠る少年が一人。

車は、流れるように進んでゆく。


スピード制限の為施した、小さな段差の連続に、軽い振動が車体を包む。

(まずいな・・・)

思ったがどうしようもない。

隣で身じろぐ気配がして、直江は声を掛けた。

「起こしてしまいましたか」

「ん・・・。ここは?」

まだ覚めきっていない眼をこすりながら、闇に流れ行く景色をぼんやりと眺める。

「ええ。忍海(おしみ)あたりですね。もう少し眠っていても大丈夫ですよ」

やんわりと、包み込むように響く直江の声を傍らに聞きながら、高耶は彼の手元をじっと見つめていた。

しばしの沈黙。。。

「どうしました?高耶さん」

視線を感じ、問いかける直江。

「いや、さ。お前の運転って安心するな」

意外な言葉が高耶の口から出て、少し驚いた。

「安心。ですか」

「ああ。安心っていうか、すげー落ち着く」

高耶の穏やかな気を感じ、直江は口元に笑みをたたえた。

再び、心地よい沈黙が流れる。

二人を乗せて、静かに走るウインダム─。


俺さ・・・

ぽつんと、眼を閉じて呟く。

「お前の助手席って案外好きかもな・・・」




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二人の大切な穏やかな時間。
こんな時がもっとあればなぁ。と思うこのごろ。
きっとそう思うのは、本編を読み返しているからか。

さて、気を取り直して。。。
俺の好きな乗り物はもちろん俺の愛車。
レパちゃんだろ。
すっげ可愛いんだぞ。
乗り心地も最高だし。
本当に良くできた子だぜ。

そういや景虎のやつ、ポテトの油ついたままで俺のレパちゃんに触りやがったな。
あのあと掃除大変だったんだからな。


太陽に輝く海を見渡せるホテルのロビーの片隅で、千秋はコーヒーを口に運んだ。

軽く眉をしかめて、カップをソーサーに戻す。

「冷めちまった」

ちらり。と腕時計を見る。

約束の時間はとうに過ぎている。

一体やつはどこで何をしているのやら。

新しくコーヒーを注文して、新聞を開いた。


「長秀」

強く肩をゆすられて、はっと目を覚ます。

「・・・直江か」

いつの間にか眠っていたらしい。

海と空の蒼がやけにまぶしくて、目を細める。

時計をみると、さほど時間はたっていないようだった。

「お前遅いんだよ」

「すまなかったな」

あくびをかみ殺しながら言ったそれは、直江の苦笑いと共に出た言葉にやんわりと吸い込まれる。

言葉の穏やかさに眼を上げると、直江の口元にはかすかに微笑が刻まれていた。

(あーらら。幸せそうな顔しちゃってまぁ・・・)

直江は今朝まで、静岡の怨霊退治で、高耶と行動を同じくしていたのだった。

その足で、ここに直行したはずだった。

「景虎はどうした?一人で松本に帰ったのか?」

「いや、きちんと送って来た」

そうか。だからか。。。

直江が遅れた理由を知り、一度大きく伸びをする。

「あいつ、俺が送ってやるって言ったらすっげ拒否すんのに、お前には何も言わないんだな」

そういえば。と思い出したように直江が千秋に言い諭す。

「高耶さん、今日も言ってたぞ。千秋の運転はジェットコースターより怖いって・・・。長秀、高耶さんを乗せてるときはもっと丁寧に運転してくれ」

あまりの言われように、がっくりと脱力してした千秋を、誰が責められようか。

「直江。。。とりあえず、メシ食いにいかねーか?」

ちらりと、腕時計をみやって、直江は頷いた。


「やっぱココの点心は最高だよな」

蒸篭(せいろ)に入った点心をほおばりながら、千秋は舌鼓をうった。

ぱくぱくと点心を満足げに口に運ぶ千秋を見つめて、直江は口元に微笑を浮かべた。

ん?

気づいた千秋に視線で問われて、直江は口を開いた。

「いや。高耶さんも、そんな風に美味しそうに食べていたなと、思ってな・・・」

また思い出したのか、さらに微笑を浮かべる。

(あーあ。幸せそうな顔しちゃってまぁ)

ごくり。とビールを一口飲んで、話に付き合う。

「んで、何をうまそうに食ってたんだ?」

「そうだな。高耶さんは何でも美味しそうに食べてくれるから、俺は嬉しいんだが、一番喜んで食べていたのは魚料理だったかな。刺身がすごくお気に召したようでな」

穏やかに、口元の笑みを絶やすことなく語る直江は、見ていて本当に幸せな気持ちになる。

思いながら、千秋まで笑みが移ってしまった。

「お前たちが笑顔でいられるなら、それに越したことはない」

つい、口にするつもりのなかった本音が小さくもれる。

「何か言ったか?長秀」

ざわめきにかき消されて直江の耳には届かなかったらしい。

そっと胸をなでおろした千秋は、満面の笑みを浮かべた。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ああああ。。。

一旦仕上がったのに、UPし損ねて、データふっとんだ。

俺の二日間は何だったんだろな。
慌てて書き直したから、なんか変な文章になってたらすまん。

なんか、直江のこんな幸せそうなのって、あってもいいんじゃねーか?と思って、書いてみた。
どうだろ?



うーん。
真剣な顔で、机に置いたデジカメとにらめっこしているのは、お下げ頭の紗織だった。
そんな彼女の様子を、しばらく面白そうに窓辺から見ていた青年は、何も言わず紗織の前の椅子に腰掛けた。
しばらく、観察していたけれど、一向に気づく気配がないと知ると、覗き込むように声を掛けてみた。
「も・り・の・サン」
「う、うわゎゎー。ち、千秋くん、やや。何でもないからね」
突然の呼びかけに驚いた紗織は、なんだか挙動不審な言葉を発して慌てふためいている。
なんだか申し訳くらいに驚かれて、こみ上げてくる笑いを抑えきれずに、肩を震わせて笑う千秋。
「千秋くん。ひどくない?」
じとーっと千秋を横目に見てぶーぶー文句を言う紗織に、ようやく笑いを収めた千秋が、涙をふきつつ紗織に問いかける。
「ごめんごめん。ところでさ、何さっきから悩んでんのよ?」
「あー。いやー・・・」
(ははーん。なるほど)
デジカメを抱えて急に照れだす紗織に、千秋はにんまりと笑うと紗織に詰め寄った。
「森野サン。俺協力してもいいよ」
え?
「本当?・・・って、私まだ何も言ってないんだけど、分かるの?」
紗織も若干声をひそめて、千秋に詰め寄る。
にっこり微笑んで千秋は答えた。
「当然。成田の写真だろ?」
とたんに表情が明るくなった紗織は、興奮を隠せず一気ににまくし立て始めた。
そう。そうなのよ!
「ほら、もうすぐ自由登校になっちゃうし、ますます会えなくなるじゃない?だから写真だけでも・・・」
なんだか涙ぐましい。
成田ねぇ。。。
「分かった。分かった。俺が撮ってきてやるからソレ貸してみ」
「ありがとー。千秋くん頑張ってー」
きゃーきゃーと喜んで、応援する紗織をそのままに、席を立った千秋は数歩踏み出して、ふいに振り返った。
「森野サン。一緒に写る?」
ぴたっと収まる紗織の声。
そして、力いっぱいの拒絶。
そっか。。。
「恋する乙女は難しいんだな」
ぼそりと呟くと、再び歩みだした。



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プクリン日記 ~子育てマンガ奮闘記~


森野サン。あの写真どうしたんだろう。
何枚現像したんだろうな。。。

ってことで。。。
俺が撮った写真は森野サンに横流ししてるな。
森野サンの日記で掲載してもらうんだ。
俺の日記ではさすがに載せれないからなぁ。
一回だけアメ限定で載せたけど、やっぱり森野サンの方がおもしろ日記に仕上げてくれるから、すっごい楽しいしな。

ああ。
でも、俺の大事な作品はちゃんと、メモリーに保存してるぜ。
いつでもプリントアウト出来るように、保管してる。