すっきりと晴れ渡った松本平。
雲ひとつない晴天。
今日も暑い一日になろうとしている。
「由比子ひゃーーん」
突如、場違いな奇声が響いたのは城北高校だった。
「おまっ・・・急に叫ぶなよ。ビビんだろーが」
教室でうとうとしていたところを、急に現実に引き戻され心臓が跳ね上がった高耶は、半ばイスからずり落ちそうになりながら、片手で心臓を抑えて非難の声をあげた。
「あ・・・あははは。ごめんねぇー」
「てめぇーが ぼへーっと寝てるからわりぃんだろ」
左手をあげて頭をぽりぽりとかく紗織の後から、眠そうな顔をした千秋が近づいてくる。
「朝から大げさなんだよ、てめぇーはよぉ」
「ち・あ・きぃー。てめぇーはよぉー・・・」
あくびをかみ殺しながら、どっかりと高耶の前の席に腰を下ろした千秋に、今度は高耶が押し殺した非難の声をあげる。
その様をちらりと横目で見やっておいて、紗織に向き直る千秋。
「由比子さんって、前に言ってた信玄の?」
「そう。そうなのよー。実はね、この夏休みに会いに行くことになったのよー」
嬉々として語りだす紗織。
「でもねー、この時期じゃあ今からバイトもさすがに無くてね、困ってるのよね」
どうしようかしら。と、腕組みをして考える紗織。
どうしたものか。と千秋も一緒になって腕組みをする。
「・・・おい。お前ら・・・わざとか。わざとだな。俺を無視して話を進めるんじゃ・・・」
「うるさいよ。高耶」
背後からふってきた声と共に、後頭部に軽い衝撃を感じる。
「・・・」
「きゃー。成田くんおはよう」
ぶんぶんと勢いよく右手を振る紗織に笑顔で挨拶をかえして、高耶の後に座る譲。
「いてーんだよ、譲。お前ら一体何なんだよ」
「ああ。おはよう、高耶。いい天気だね」
振り向きざま、思い切りがなる高耶にかぶせる譲。
完全にスルーされている。
勢いをそがれて、押し黙る高耶。
「森野さん。バイト探してるなら、俺のとこ来る?来る予定だった大学生の人が来れなくなってね、人探してたとこだったんだ」
「えーー。いいの?成田くんのところ! ぜ・ぜひともお願いします」
「よかったなぁー、森野サン」
「じゃあ、また連絡するね」
高耶にかまわず着々と進められるバイトトーク。
いつの間にやら、紗織の問題解決。。。
だが、納得いかないのは高耶で─。
「おまえら・・・たいがいだよな・・・」
ひでぇ。
ぼそりと呟いて、そっぽを向いた先に見えた空は、高耶の心中などお構いなしに、すっきりと晴れ渡っていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ブログネタ:夏一番の思い出は?
参加中
長いこと待たせてすまなかった。
ちょっと本編暗いから、この4人を出してみた。
ははは。
あの時は楽しかったなぁ。
景虎放置・・・。
森野サンも成田も黒いから楽しかったなぁ。
ってことで、夏一番の思い出は、景虎いじりかな。
あの二人と一緒にいじるのは結構楽しいんだ。