ダージリン
親愛なる人たちへ
お元気ですか。
僕は今、インドのダージリンにいます。
あの紅茶でお馴染みのダージリンです。
この町は、標高2000メートル以上の場所にあります。
この時期は、震えるほどの寒さです。
シーズンオフで、観光客もほとんどいません。
面白い登山鉄道が走っていて、世界遺産にも登録されているそうです。
この標高2000メートルの町まで、登山列車が80キロばかりの距離を、真っ黒い煙を上げながら7時間半くらいかけて登るのだそうです。
僕も一駅だけ乗ってみました。
スピードは、歩く速度に毛が生えたくらいでしょうか。
人々の生活するすぐ脇を、そんなスピードで走ります。
無邪気に手を振る子供に、十分手を振り返すことのできるスピードです。
しかしこの町で一番僕が驚くのは、急斜面に建てられた家々です。
ダージリンの町はヒマラヤに連なる尾根の上にあるのですが、
家々は尾根から急に下る斜面に建てられているのです。
傾斜は60度以上あるのではないでしょうか。
昔「ジェンガ」というゲームがありましたが、
間違った斜面を削ったら、まるでジェンガのように、
一気に土砂崩れで家々が崩れ落ちるのではないかと不安になります。
そんな山の斜面はまるで迷路のようです。
家々が立ち並び、たまに家と家との間に、細い階段が果てしなく続いている。
たぶんあれを通って目的の建物まで行くのでしょう。
落ち着いた雰囲気の町です。
人々もガツガツしていません。
実際いろんな人種の人がいて、
チベット人や、色が白くて僕らに顔立ちの似た人たちも多いです。
チベットの寺院があり、ヒンドゥー教の色が濃いインドとは雰囲気が全然違います。
地図を見てもわかると思います。
一応インドの属していますが、
チベットやネパールやブータンのすぐ近くです。
条件がよければヒマラヤ山脈を展望できるのですが、
僕が来てからずっと曇った日が続いています。
雲の上なので、なかなか視界が晴れることが難しいようです。
僕は相変わらず体調を崩したままなので、
次の移動まで紅茶でも飲みながらコンディションを整えたいと思います。
インドの移動は体力の消耗、大です。
無理なコンディションで臨むと、地獄を見ます。
コルカタからダージリンまでの移動で、僕は地獄を見ました。
そして懲りました。
旅では無理はいけません。
それが自分に返ってくることを知りました。
親愛なる人たちの心身の健康を願います。
幸せは、無理をする限り得られません。
では、また。
ダージリンのネットカフェにて



