X(旧twitter) で、入試問題を秋に解いているときに「捨て問」について議論がなされていました。
関心のあるテーマでしたから、何気なくポストをしたところ2706のインプレッションがありました。
中学受験生が入試問題を解くときに、「これは捨てる」「これは取る」という判断力を求める。
僕は、9月にそれを教えるのって、正直ズレてると思います。
難しさは、力がないと見えません。
その力が身につく前から、
「これは捨てろ」
「これは取れ」
と線を引かせたら、子どもはそこで思考を止めます。
僕は、5か月後に別人みたいに伸びる子を何人も見てきました。
今解けないから、
「はい、捨て問!」
なんて切り捨てるのは、ただの思考停止です。
子どもに「解けなくていい理由」を与えているだけです。
難関校といわれる学校でなくても、有名大学の数学科で修士号をとったような先生方はたくさんいます。
信じられないことに、「博士号(Ph.D.)」をとっている方が教職にいることもあります。
そのような知のフィールドにいた先生方が、入試問題を作問するのです。
だから、矢野耕平先生の「捨て問という言い方は失礼である」というポストは、確かにその通りなんですよね。
もちろん、こう言いたくなるでしょう。
「じゃあ、全部解くの? 時間足りないよ~」
いや、そういう話ではありません。
今の時期に全部やる必要なんてない。
でも、その判断をご家庭だけでやらないでください。
「この問題は今はスキップしよう」
「これは1月に回そうよ」
そういう判断は、長いあいだ子どもの答案を見続けてきた先生に任せてほしいんです。
いままでお世話になった集団塾の先生。家庭教師や僕のような個別指導塾講師。
僕は20年間、中学受験に関わってきました。
たくさんの、本当にたくさんの生徒の正誤状況を見てきました。
だから、
「今の段階ではスキップ」
「これはまだ早い」
「でも1月には戻ってこよう」
と話すことができます。
今できない問題と、
本番でも捨てる問題は、
まったく別物です。
ここをごちゃ混ぜにしないでほしい。
そして入試本番。
子どもは、最後の数分で自分で決めなきゃいけない。
あと3分。
計算を見直すのか。
それとも、今解いている「解けるかもしれない問題」に挑むのか。
その決断は、親も先生も代われません。
最後は、子どもが一人で決めるんです。
だからこそ、今育てるべきなのは、
「捨てる癖」
じゃない。
「挑む力」です。
考えて、考えて、もう一歩いってみる。
失敗しても、また考える。
難しい問題を前にしても、最初から逃げない。
その経験を積み重ねた子が、最後の最後に、
「これは今、行くべき問題なのか」
「ここは切るべきなのか」
を自分で判断できるようになる。
捨て問の判断力は、挑み尽くした子が最後に手にするものです。
いま最初に配るマニュアルじゃない。
9月ですよ。
まだ5か月あります。
子どもは変わります。
本当に、びっくりするくらい変わります。
今できないことを見て、「この子には無理」と決めないでください。
今解けない問題を見て、「これは捨て問」と決めないでください。
今は、捨てる時期じゃないです。
伸びる時期です。
パピヨンくんがラーメン屋で修行。




