小5の夏は、算数の取り組み方に気をつけないと「危険」です。
なぜなら、ここは「比」以前の算数(具体的操作)から「比」以後の算数(抽象化された①の世界)への転換期だからです。
「比って12:4=3:1にするようなかんたんな計算でしょ?」と思っている方、中学受験算数の特殊性がなにもわかっていません💦
「比」による解法は、保護者の想像をはるかに越えるほど現在では「算数の要」になっています。
比の理解度は、入試本番の合否にそのまま直結します。
難関中学において、速さ分野は旅人算や点の移動。図形分野で大きく差がつく「立体図形の切断」で、相似比、面積比、体積比を使います。そして割合分野の王様・「食塩水・売買損益」を比で解かないなんてことはまずありえません。
いままで習ってきた解法を「比」を使うとどのように解けるのか、が5年後半の9月から来年1月にかけてのテーマとなります。
具体例:比以前と比以後を比べる
問題 5%の食塩水 300g と、15%の食塩水 200g を混ぜ合わせると、何%の食塩水になりますか?
【いままでの解法】(実際の教室ではビーカー図、つまり分数のかたちで教わる)
300g × 0.05 = 15g
200g × 0.15 = 30g
食塩の合計:15g + 30g = 45g
食塩水全体の合計:300g + 200g = 500g
混ぜた後の濃度を求める 45g ÷ 500g = 0.09 → 答え 9%
このように具体的な世界が、比以前の算数。
そして
【これからの解法】比をつかう解法(てんびん算)10秒以内で解ける
小6からお預かりする生徒の多くは、「この子、なんでこんな基礎的な解法知らないのだろう」という場面があります。そのような問題をたどっていくと小5夏に集中していることが多いです。
5年生。まだまだ中学受験なんて、はるか彼方の未来のように感じているものです。中学受験のために!といってもピンときません。だからこそ、SAPIXから帰宅したあとの午後の勉強のしかたを考えましょう。
さて、ここで言う「危険」とは何か?
ところでわたしが言いたいのは、夏に比の解法をたくさん習うから危険という話ではありません。
一学期の平常授業ではデイリーチェック、基礎力定着テストなど「ほんとうに理解しているのか」習熟度を確かめるテストがもううんざりするほどありましたよね?定着していない問題は可視化されていたのです。しかし、小5夏期講習はこのような日々の確認テストがありません。したがって、「どこまで本人がわかっているのか」がわからないのです。どこまで自力でできて、できないか。ご自宅でチェックをしましょう。
8月下旬のマンスリーは「勉強をした子、していない子」で雲泥の差がつきます。
「比と割合」がSAPIX夏のメインテーマ。 全14講のうちの7冊が大事なテキストとなります。以下のテキストは要注意です。
「N51-05 比と割合(1)」と「N51-06 比と割合(2)」。続いて図形に絡む「N51-07 比と図形」と「N51-09 比と割合(3)」。そして終盤の「N51-12 点の移動」「N51-13 立体図形(2)」「N51-14 比と割合(4)」。これらは注意深く見てあげてください。
ではでは、暑さ対策をして、夏期講習を楽しくのりこえましょう!
ひんやりマットの上で涼むパピヨンくん
フランスにいき、マリーアントワネットに寵愛されるAIパピヨンくん。さすがフランスのわんこ。



