家のばあちゃんは、俺の母親みたいなもんだ。
俺が生まれて間もなく両親が離婚して、父親に引き取られた。父親は基本仕事に忙しい人で、俺の面倒はばあちゃんが見てくれた。子供の時は、よく山だったり、福島のド田舎まで連れてってくれた。何もないところだけど俺には遊び場だった。
保育園にも毎日迎えに来てくれたし、授業参観、運動会にも欠かさず来てくれた。障子を破ると一瞬怒って、すぐに張り替えしてくれたし、小1の漢字テストで100点取ったらゲームボーイを買ってくれる約束だったけど、98点だった。どうしても欲しかった俺は、ずるして100点に書き換えて、汚い字で、先生のふりして「ごめんなさい。100点です。」と書いて持って行ったときにも、よく頑張ったねとゲームボーイを買ってくれた。絶対わかってたはずなのに。
小3の時も、漢字テストの勉強ができなくて、お父さんにボロクソに怒られたときも、泣きながら戻ってきた俺に優しく「お風呂に入ろうか」と言ってくれた。
やけに子どもの子の字を「ばあちゃんよりも上手」とほめてくれた。
高校の3年間毎日弁当作ってくれたし、、、、、、、今でも合鍵使って週1で家のことやりに来てくれる。
今日も家はきれいになっていた。
手紙が一通。
内容は。やっぱり外国に行くなんて認められない。行くなら縁を切ってからいきなさい。みたいなことがずらっと書いてあった。行くまで電話もするなとも書いてあった。
固まった。いいよ、このまま行ってやろうかとも考えた。
でも、絶対そんなこと望んでないし、電話しなきゃと思った。
酒を飲んでいたからか、受話器の向こうの声はいつもと変わらず明るかった。
出来る限りの説得をした。
話してて思ったけど、ばあちゃんと俺はやっぱり似てる。
だから、手紙のことも何を思いながら書いたのか、この先どうして欲しいからこんなきついことを言ったのか。わかってる。
もう、頼ってくれなくなるって思って、拓己にとってばあちゃんはもう必要ないのかなって思って、寂しいんだよね。
そんなことはないんだよ。周りの人が全員応援してくれて、行けって背中を押してくれても、ばあちゃんに応援してもれえないと意味ないんだよ。一番の味方でいてくれた人が、応援してくれないと、全然進めない弱虫なんよ。だからばあちゃんにだけはどうしても応援してほしいから、泣きながらの説得になっちゃった
手紙は捨てなさい、ばあちゃんは応援するから、早くご飯食べなさい。
久し振りに泣いた
ありがとう。心配かけてほんとうにごめんなさい。
頑張る。