石川正一郎は北朝鮮シンパではあるが、左翼過激派ではないと思う。もちろん、彼は左翼過激派をアセットとして工作に利用しており、北朝鮮とはかなり強い絆で結ばれているが、それでも左翼ですらないと思う。

 

彼の行動自体はほぼ左翼過激化した警察官僚と変わらないが、それは彼のラインの上司が左翼思想に染まり過激化しているからであって、石川正一郎自体が左翼化しているわけではない。

 

例えば、自分を左翼活動家に落とそうとする工作は1992年以降数年間に亘って行われてきたが、彼は間違いなく、その工作の一部に関わっている。それは石川正一郎が1995年以降、そのような裏工作を管理する裏理事官のポジションにあったからである。

 

ただし、彼は左翼過激派シンパだったからそのような工作を行ったと言うよりは、ただ単に、上司に言われた工作をそのまま実行しただけだと思う。彼の中ではそのような工作を実行したロジックがあるかもしれないが、それはほぼ重要でなく、彼は上意下達の中で工作を計画立案実行しただけだろう。

 

彼は本質的に理想主義者ではなく、単なる権威主義者である。権力を奪取することに興味があり、それが何のためにあるかにはそれほどの興味はないだろう。だからこそ、彼は日本のために働くということの意味が分からない。

 

もしかすると、彼は警察組織のために働くと言うことは理解しているかも知れないが、自分はそれも怪しいと思っており、彼は基本的に自分自身の権力志向を満たすためだけに生きている。

 

次なる問題は、彼がCIAアセットかという点である。彼は駐英の一等書記官であるため、CIAのターゲットになり易いポジションである。彼がイギリスにいたのは1991年から数年間であるが、自分がイギリスでアセット化の工作を受けたのは1999年の話であり、実は時期的にそれほど離れていない。つまり、彼がイギリスにいる時点では、CIAがアクティブに日本人のアセットを探していた。

 

生まれてからずっとCIAの監視対象だった自分と公安のエースと呼ばれた警察官僚のどちらをアセットとして獲得したかったかは難しい問題であるが、彼はかなりの確率でアセット化の対象だったはずである。

 

そして、彼はそもそも日本のために働いておらず、権威主義的思考を持っており、かつ、基本的にスパイの仕事しかしていない。つまり、彼がCIAのアセットだったとしても自分は全く驚かない。彼は優秀であり、また政治的志向がないので、CIAにとっては雇い易い人物であることは間違いない。

 

彼がCIAのアセットかどうかは自分には分からないが、彼が電波工作技術を理解したのは裏理事官になる前のはずであり、イギリスで何らかの事象に遭った可能性はある。