北海道に移ってきて、かなり環境は変わったものの工作活動は終わりそうになかった。少しだけ変化があったとすると、探偵の工作が増えるようになった。基本的には警察と探偵とCIAが順番に工作を行っている感じではあったが、結局は公安とCIAの共同オペレーションに探偵が利用されおり、誰が工作を行うかで根本的な工作の構造が変わることはなかった。ただし、誰が工作を行うかによって工作の内容には差が生み出された。

 

 探偵はいろんなところから来ているようで、地元の探偵が主導することはなく、同じホテルに泊まっている探偵も複数いた。当時はロビーでコーヒーを飲みながら、本を読む時間を過ごすことが多かったが、探偵はそこにもいた。

 

 自分がロビーに出るようになったのは、部屋にいるとずっとノイズが聞こえ集中できないからであった。また、雪が強くなり、外に出られなくなるとかなりの時間をロビーで過ごしていた。

 

 工作者も自分をロビーに誘い出す理由があり、それは遠隔尋問をするためであった。彼らの目的は依然として自分を落とすことにあり、ただ精神的に追い詰めるだけでは不十分であった。精神的に追い詰めながら、いろんな過去の話を持ち出し、そこに犯罪があったとねつ造し続けた。結局、えん罪を作るためにはそうするしかなかったが、自分が部屋に閉じこもっていると何もできないため、ロビーにまで誘い出す必要があった。

 

 その頃までにはそのような遠隔尋問を無視する方法も身につけており、特に、当時は右耳と左耳のコントロールをしていた。右耳は右脳に繋がっており、基本的に言語を理解できない。もちろん、人間の脳は繋がっているため、右耳の情報は左耳の聴覚野にも流れ、現実的には言葉として理解される。

 

 ただし、それを言葉として認識せず、音として右の聴覚野だけで聞くと言葉は全く意味を持たなくなる。そうすれば、彼らが何を言っても自分の頭の中に言語として認識されず、音の羅列でしかなくなる。その操作をするためには、右耳を彼らの方に向けて左右の耳に聞こえる音量差を利用し、右耳だけで彼らの会話を聞き流せば良かった。このようにして、彼らのガスライティングにも少しずつ対抗できるようになっていた。

 

 とは言え、工作自体は終わりそうになかった。彼らはどこか遠くから連れてこられているようで、どうしてそんなにお金が続くのだろうと不思議に思っていたが、全ての人が標準語を喋るため、誰が工作者で誰が現地の人か分からなくなっていた側面もある。つまり、思っている以上に多くの探偵がいるように感じていた可能性もある。いずれにせよ、それほどリソースが十分にあるならば、すぐに終わるということは考え難かった。対抗できる方法を少しずつ見付けていたため、追い込まれた気分にはならなかったが、それでも全く先が見えなかった。

 

 

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