網走に来て数日後、警察にここは荒らすなと言われた。ただし、その瞬間はその発言が警官によるものだとは知らなかった。冬の日本にいるのは6年ぶりで、警察の冬服がどんなものか知らず、直前にいた奄美や沖縄では誰も冬服を着ておらず、それが警察のユニフォームだとは思わなかった。

 

 それが誰かは分からなかったが、ラーメン屋で昼ご飯を食べていると、後ろに座っていた人たちにグチグチと絡まれた。そこには二人の男性がおり、彼らは制服を着ていた。ずっと攻撃的な内容を喋っていたのは若い方だけであり、もう一人が黙って話を聞き続けていた。

 

 基本的にガスライティングの相手はしないことにしていたが、余りにも明らかな場合はいつも対抗していた。この時は自分の昼食時間が遅かったため、周りには誰もおらず、その嫌みが自分に向けられていたことは明らかだったので、それで直接応対することにした。特に、彼らがここは自分たちの場所だから、荒らすなと言い出したことに腹が立った。

 

 そして、自分はどこも荒らしていないし、自分が何かの問題を起こしたことはないと彼らに向かって言い放った。日本人が日本にいて、文句を言われる筋合いは全くないと言った。

 

 自分の行動が想定外だったのか、黙って話を聞いていた方は落ち着きを失い、もう一人は喋り方が悪いと更に絡み出した。いろんなところで喋り方が悪いと言われることがあったが、その大部分は訛りの問題であり、自分の何が問題かを掘り下げて聞いたが、全く要領を得なかった。

 

彼は札幌の出身で、この場所というのは網走のことではなく、北海道のことを指しているようであったが、彼らの何を荒らしたのかと自分の行動の何が問題なのかは全く答えられなかった。訳が分からないので、彼らが制服を着ていたため、彼らを送り込んだ人たちに直接話をしようと思って、どこの所属かを聞くと全く答えなくなった。

 

 そのまま続けても話の埒があかないので店を出たが、その制服がどこのものなのかをずっと考えていた。制服である以上、同じ格好をしている人が周りにいるはずであり、いろいろ思い巡らせていると、それが警察のものであることが分かった。近くの警察署に行って制服を確認したが、彼らが間違いなく警官であることが分かった。

 

 つまり、警官が制服のままガスライティングを実行し、自分を脅迫していた。彼の言動はほとんどヤクザと変わらず、自分は彼らのシマを荒らす対立するマフィアの構成員ように扱われた。ただし、彼らの想定に反して自分が反論したため、彼らは警官であることすら明かさなかった。警官がやってはいけないことをやったという自覚だけは十分にあったようである。彼らが脅迫を自由にやり出すと日本人の生活は根底から崩壊するが、最初は羞恥心があったものの、そのうち道警も平然と違法行為を繰り返すようになる。

 

 その後に同じようなことは地元の人にも言われた。ここは自分たちの土地であり、よそ者を受け入れない自由はあると言われた。それもご飯を食べている間、自分の場所から見えない場所にある座敷でずっと叫ばれた。帰り際に彼らの顔を見たが、その顔は引きつっており、彼らは必死で虚勢を張り、脅迫しようとしていた。

 

 結局、自分は島のコミュニティとは違う環境にいた。どちらが良いかは難しい問題であるが、少なくともこういう類いの人を容易に調達できる環境であった。自分が日頃からお世話になっていたホテルの人たちや街の店の人たちのほとんどは悪意のない人たちであったが、大きな街では怪しい人も悪意を持ったまま暮らせる余地があった。

 

 網走はそこまで巨大な都市ではないため、まだ素朴な日本的な価値観が残っているが、そこには南西諸島とは違う重要な特徴があった。それはみんなが標準語を喋っていたことである。それは北海道特有の事情であるが、その結果として、外から来る人と地元の人の区別は全く付かなかった。

 

 

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