警察やその他の組織は久米島での工作の協力を得ようと頑張っていたが、自分に対する工作以前にその協力を得る工作にもそれほど成功していなかった。いろんなところで自分を嵌めようとする工作は行われたが、結局、自分はそれほどおかしなことをする人物ではなく、警察の裏工作は多くの島民に知られており、そのような明らかな裏工作に協力する人は限られていた。

 

その結果だと思うが、宿を移った時も次の宿の人は自分が誰かを理解していた。それだけでなく、夜ご飯を食べていても、昼ご飯を食べていても、自分がそこにいることを知っており、周りで頻繁に自分に関する話が交わされていた。ただし、いつ嵌められるか分からないので、直接的に話しかけられない限りは基本的に相手にはならないようにしていた。

 

久米にいる間に地元の人と揉めたのは一度だけでそれは昼食時のことだった。ただご飯を食べようとしただけだったが、訳も分からず極端に絡まれた。完全な言いがかりだったが、自分の感情を抑えて、何とか切れないようにしていた。

 

それは暴れたところで問題が解決されないからであり、逆に、そのような行動を取ると、その後に自分がどのように扱われるかも分からなかった。環境がどうなっているか分からないので、いつも以上に自分を押さえ込む必要があった。

 

その人には翌日も出くわし、コンビニで買い物をしているときに会った。ただし、その時は謝罪のために来ており、それとなく反省を伝えてくれた。島の有力者に怒られたようだった。つまり、その前日に自分に絡み出した行動が島の一般的な価値観に合わないからであった。

 

結局、島では依然として一定の日本的な価値観が残っているため、警察もCIAも工作活動のために人を徴用するのが簡単ではなかった。彼らの裏工作に対する協力は違法ではないものの、ガスライティングや純粋な脅迫は完全に一般的な倫理観を逸脱しており、喜んで協力したくなるようなものではなかった。

 

 更に、自分に対するこのような行為が謝罪の対象になるくらい島の中では情報が筒抜けになっており、自分の行動だけでなく、彼らの行動自体も知れ渡っていたはずである。つまり、自分が不穏な動きをするとそれだけで多くの人の非難の対象になり、やはり、いつも以上に振る舞いを正す必要があった。

 

そんな中で警察や探偵やスパイが裏工作を行うのもほぼ不可能であった。警察ならば違法行為はできるが、その行為自体が多くの人に知れ渡ることになり、彼らの信頼が失われることにしかならなかった。

 

 

ご一緒に、ご覧ください。

http://ameblo.jp/multifractal/entry-12193715337.html