アセットとする対象者はランダムに選ばれるのではなく、基本的には事前に審査があり、獲得するかどうかも議論の対象となる。少なくとも、諜報機関の正式なアセットの場合はリストがあり、そこには予算も絡んでいるため、通常の組織と同じような決定プロセスを辿る。

 

とは言え、アセット化が常に成功するとは限らない。どうしても対象者を落とす必要があれば、マニピュレーションを越えて拷問を行う。特に、政府からの庇護がない場合や政府からアセット化を目論まれている場合は、拷問を行い易い対象者と認識されている。

 

拷問は昔からあり、それは基本的に効果があるだろう。ただし、拷問の結果として正しい情報が得られるとは限らない。拷問から逃れたい対象者は嘘をつく可能性が高く、その意味では諜報機関が欲しいと思っている情報が得られると考えた方が良い。また、その情報が真実であるか虚偽であるかの区別は拷問だけでは付かないため、情報を得る手段としては拷問にはそれほどの価値はない。もちろん、スパイが工作を継続するための追加情報が欲しければ、拷問は大いに役立つ。

 

 また、これはアセット化においても変わらない。拷問を実行して対象者をアセットにしても、対象者が諜報機関に対して忠実に行動するとは限らない。秘匿的に危険行動を実行するスパイを内部に抱え込むことになるかもしれない。それでも、彼らは拷問を利用する。

 

拷問は一般的に殴る蹴るのイメージだと思う。あるいは指を切ったり、焼き印を付けたり、昔からいろいろな拷問方法が考案されてきた。それらの多くは現代の法体系の中では違法行為となっており、普通の国では採用されない。また、そのような拷問を行い対象者が生き残ると、後で更なる問題となってしまう。そんな結果になるくらいであれば、暗殺した方が良いという結論になるだろう。

 

また、相手を完全に拘禁している状態では、トラディショナルな拷問方法も採用できるかも知れないが、そうでない状況下では拷問はテクニカルに難しくなる。どのような環境においても利用できる最も基本的で最も効果的な拷問は睡眠を奪うことである。物理的なコンタクトがないため、どのような環境でも採用できるだけでなく、証拠が残り難いため、本質的には違法行為であるが、法的な問題にもなり難い。

 

実際に、小さな音を出すだけでも人は不眠になる。交感神経が優位の状態が続けば人は寝られない。そのためには大掛かりなこと必要ではなく、神経を過敏にさせておくだけで構わない。また、例え寝たとしてもREM睡眠の度に起こせる。今では脳波のラフな状態を測る機械は普通に売っており、それを使えばREM睡眠は識別できる。その睡眠状態の時に物音を立てるだけで人はすぐに起きる。

 

これは電波工作の手法の延長でもある。ちなみに、全く同じ操作は電波だけでもできる。と言うよりも、電波操作であれば、精神的にギリギリになるまで起こし続けられる。

 

 

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