対象の意思決定ラインに対するマニピュレーションがうまく行かない場合、より広範の人々をマニピュレートすることによって、対象組織や対象国の方向性を制御する場合がある。

 

 以前はその手段はマスコミに対する操作が中心であった。その意味では、これらの工作は対人工作の延長線上であり、その中で社会的な重要な人物としてマスコミの人材をアセットとして獲得する。そのアセットを通して情報操作を行い、対象組織や国の方向性をコントロールする。

 

 しかし、今ではネットの操作もできるようになっており、その場合は諜報機関が直接的にその社会をマニピュレートする。その場合、純粋に情報を流すだけでなく、頻度の高い一部のアプリをマニピュレートすることによって、選別された情報がより伝わるようにもできる。これらも情報操作の一部を構成している。

 

 ネットの操作と従来のマスコミに対する工作情報をミックスさせ、社会全体の情報をよりコントロールできる。マスコミに対する操作はアセットを通すだけでなく、情報量のコントロールによっても可能であり、いろいろな手法を組み合わせながら目的に適うような情報操作を行う。

 

 諜報機関による一般的ではないマス操作は暴動や扇動である。暴動や扇動にしても自然発生的に生まれる時もあれば、誰かが作っている場合もある。特に、強力な暴動は煽動者がいる場合が多い。その煽動者が反体制の人間である可能性は高いが、その煽動者の役割を諜報機関のスパイが担っている場合も多い。

 

 つまり、何らかの理由によって大きな集団が抗議行動を行うことがあるが、それが暴動に進化する際には、誰かが火を付けることが基本的に多い。その誰かが反体制活動家の場合もあれば、諜報機関のスパイの場合もある。大きな抗議運動はネット経由で拡大するケースも増えているが、もちろん、スパイはその知見も蓄積している。

 

 これら全ての作業にはお金が必要になる。重要な人物を落とすためにも資金が必要になる場合もあるが、社会をマニピュレートするために人を動員する必要がある。その場合もお金が掛かり、資金の工面も対社会工作活動では重要な位置を占めている。そして、お金の多寡がその諜報機関の工作能力の優劣を決定する場合もある。

 

 

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