政治や社会は人で成り立っている。そのため、政治や社会に対する工作活動は個人に対する工作の延長でもある。つまり、対人工作活動の先に対社会工作が存在する。

 

 対象となる国家や社会にとって重要な情報を得る時は、その国の重要な人物から得る方が優れた情報を得られる可能性が高い。盗聴や窃盗やハッキングなどの違法行為を行ってそのような情報を得ることもあるが、基本的には一部の重要人物を諜報機関のアセットにする。あるいは、その対象者に近い人物をアセットにするかもしれない。あるいは、対象者にスパイをアンダーカバーとして近づけるかもしれない。

 

 最終的にどのような方法を採用するかは手段の議論であり、いずれにせよ、対象者からクリティカルな情報を入手するところに本質的な目標がある。結果として、対象者をアセットにしたり、対象者から重要情報を得られる距離にスパイを配置したりするが、この人間関係が対社会工作活動の基礎となる。

 

 社会的に影響を及ぼすような工作活動を行う際に、対象者から情報を得るルートを逆に利用して、情報を流すルートに変える。それが正確な情報の場合もあれば、偽の情報の場合もある。重要なことは情報を操作することで対象者をマニピュレートする点にある。

 

物事を考える上で情報は重要であるが、多くの人はそれがどのような種類の情報か気にしないことが多い。それ故に、偽の情報であっても信じることは多々ある。あるいは信頼に足る内容に改変することもできる。あるいは偏った情報を流し、自国に有利な情報だけを流し続けることもある。

 

 このように情報をうまくコントロールできれば、対象者の意思決定をコントロールできる可能性がある。そのために、諜報機関は工作対象者に対して情報を流す。それは情報を取得する経路の全く同じ経路を反対に利用したものであり、この2つ諜報活動は基本的にセットである。

 

情報を取得できれば情報を流せるはずであり、また情報をコントロールできる。それは情報取得と一連になる工作であり、不可分である。諜報活動は情報取得活動と言うが、実際には、対象者の情報を操作することで対社会の工作活動を行うことが基本に含まれている。

 

 

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