諜報機関は政治が知るべき情報を取捨選択することによって、自らの目的に適うように政治を操作できる。それは民主主義にとって脅威であるが、それ以上に、彼らはそもそも情報を伝える意思すら持たず、自らの権限を大きく逸脱して政治的決定の範囲を侵害することが頻繁にある。

 

 それは工作活動の結果であり、それもスパイの本質の1つである。この工作活動には、基本的に、対人工作と対社会工作がある。

 

 対人工作は対象者を諜報機関のアセットとして獲得し、そこから情報を取得するためである。他国の情報になれば、教えてくれと頼んでも普通は秘密情報が得られないので、工作活動を行い、情報を提供しなければならない状況に対象者を追い込み、彼らをアセット化する。その際の工作活動は、例えば、対象者に犯罪を起こさせるような工作になる。

 

 この工作活動の延長線上には対象者の無害化がある。無害化とは対象者を抹殺することを指しており、それは社会的に抹殺するか物理的に抹殺するかのいずれかである。対象者をアセットとして獲得できない時に、その諜報機関にとってその人物が危険になる場合があり、その際は対象者を無害化する必要が生じる。つまり、アセット化の裏には無害化がある。

 

 基本的には、対象者を社会的に抹殺するだけで構わない。例えば、対象者を犯罪に嵌めると、その人は社会的に抹殺されるか、諜報機関のアセットになる。しかし、対象者がその工作に落ちない場合は、違う方法で社会的にその人物の信用を落とすことになる。それでも依然として相手がスパイにとって脅威ならば、対象者を物理的に抹殺する。

 

 それは暗殺を意味しているが、現代的にはそんなに簡単に明らかな殺人はしない。毒物で殺した際ですら証拠が残る可能性があり、明らかな暗殺はできない。基本的には相手を自殺に追い込んだり、自殺に見えるような状況に追い込んでから殺したりする。もっと一般的なのは交通事故であり、交通事故を起こさせて社会的に抹殺するか、交通事故に巻き込んで暗殺する。この場合、いずれにおいても、対象者を社会的に無害化する可能性がある。

 

 以上は一般的な方法であるが、今ではこれらに加えて電波操作が存在する。電波操作は犯罪者を落とす際にも補助的に使われるが、必要であれば、対象者を病気にしたり、結果として、殺したりもできる。また、電波操作によって交通事故も誘発でき、電波は今までの暗殺の方法論を発展させ、より秘匿的に行える手段になっている。

 

 対人工作活動は重要情報を得るために対象者をアセット化することが建前であるが、実際にはかなり違法な工作や非倫理的な手法が採用される。それは簡単に他国の重要人物をアセットとして獲得できないからである。また、工作活動はそこで終わらず、対象者を無害化することにまで発展する場合がある。その究極の形は暗殺であり、それもスパイの基本的な仕事の1つである。

 

 

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