スパイの活動は情報収集を行うことと工作活動を行うことである。スパイの活動は基本的にこの2つの方向性に分かれている。一般的に情報収集だけがスパイの活動としてフォーカスされるが、それは正確ではなく、工作活動もスパイの重要な活動内容である。それがフォーカスされないのは工作活動が常に秘匿的だからである。もちろん、諜報機関は公式的に国家の意思決定者が決定を下すための情報を収集するために存在しているので、少なくとも表面上、その活動が中心に据え付けられる必要がある。

 

 情報収集活動は情報の種類によって分けられる。まず、一般的にスパイらしいのは対象者をアセットにして情報を取得することである。他国の政府機関で働く公務員をアセットにし、彼らから秘密情報を取得する。ある意味、これが一番トラディショナルな方法かも知れない。

 

 一方で、情報を盗むという方向性もある。対象になる組織に潜入し、そこから情報を盗むという方法がある。長期間掛けて対象組織に潜入し、相手の仲間に入り込み、そこから情報を得るのはアセットを獲得する方法に似ている。違いはその情報ソースがアセットかアンダーカバーエージェントかの差だけである。

 

 逆に、短期的に潜入するのであれば、つまり、対象の組織の建物に入り情報を盗むのであれば、アセット化とは全く似ていない。どちらかと言うと窃盗である。現代的にはハッキングもこの延長線上の活動である。ただし、ハッキングは情報収集のためだけではなく、他の目的のためにも行われこともあり、工作活動の一環としてハッキングが利用されることもあるだろう。

 

 公的情報の中にも十分に情報はある。公的情報は誰でも触れられるが、そこには言語等の制約がある場合もある。また、公的情報を分析する中で隠れた事実も得られる。この方法は違法ではなく、やり方に制約がないため、最も普通に行い易い。それ以外の方法は常に違法性の問題を抱えているため、対象の選定の際にどのようにするかが議論される。

 

 例えば、通信傍受を行うにしても、それが露見すると大きな問題になる場合がある。その対象者が他国の国家元首の場合、スパイ活動を行った国との二国間関係が悪化する可能性があり、その傍受が容易かどうかは別にして、それ以外の理由で違法的な情報収集手段が制約される場合がある。

 

 これに加えて、今では電波操作がある。つまり、思考リーディングを使って脳内から情報を抜ける。基本的に超長波を使って対象者に影響を与える電波操作と思考リーディングでは利用する電波帯が異なり、両方ともシンクロナイゼーションという現象を利用するものの方法論には差がある。

 

 電波操作は最新のテクノロジーであり、ハッキングを前提にしたビッグデータ解析と共に社会に大きな影響力があるものの、未だに秘匿された工作技術の1つである。ただし、これらの方法論は大きく規制されるべきである。

 

 情報を取得するのは、それらを政府の意思決定に役立てるためである。それが諜報機関の存在理由でもあるが、現実的には彼らは情報操作でき、政治的決定を歪められる。つまり、政治が知るべき情報を選別することによって、彼らの目的に合う意思決定を作り出せる。これが現代的には諜報機関のあり方として問題になっている。彼らは政治の道具として活動するのではなく、自らの利益を確保することや組織目標を達成するために、情報を操作し、政治の行動を制御する。それは国民主権と民主主義に対する大きな脅威となっている。

 

 

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