前回、省エネを例にとって少しだけ議論を進め、産業保護について考え見ましたが、より抽象的に議論を考えれば、議論を左右するポイントは、結局、国益とは何なのかということになるような気がします。
国家の基本的な成立要件は安全保障と治安維持になると思います。安全が保障されるのと引き換えに、国民は一部の自由を受け渡しているということなると思います。受け渡し方の大小の差が多いにあるにせよ、全ての国家はこの前提で成り立っています。
これだけだと極めてレッセフェール的な夜警国家の観念しか生み出されませんが、現代の福祉国家は国民との間にもっといろんな約束をしています。その類型は様々なので、日本的文脈に絞って考えて見ると、日本国憲法で様々な個人の自由が保障されていて、かつ健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、つまりプログラム規定が存在しています。
どこまでを自由とするかと最低限度の生活の中身に関して多少の議論は存在するにしても、日本国家という意味では、ここには一定のコンセンサスが存在しています。
安全保障と治安維持が国益の核心で、自由の保障と社会保障が日本的な文脈の中での国益の核心であると言えるが、それだけだとTPPに関する答えは出せません。その先にある国益とはより政治的なもので、必ずしもコンセンサスが存在しない世界になります。
例えば、世の中には自由競争に反対する人もいるので、そういう人たちにとってはTPPは受け入れがたいものだと思います。その考え方が社会一般で受け入れられるのであれば、自由競争に反対ということも国益に転変することもあるかもしれません。現状の日本では考えにくい話ではあるけれども。
そういうものも含めて、価値観というのも重要な国益をなす一部になると思います。全ての価値観が日本という枠組みの中でコンセンサスという形で共有されることはないですが、ほとんどの人が分かち合っている日本的な価値観というのは存在すると思います。例えば、絆という言葉に含まれた感覚は日本的な価値観と言えるかもしれないです。ただ、これらの価値観以外にももっと純粋に日本の国益と呼べるものはあります。
それでは、何を重視すべきかということになると、結局のところ、TPPによって経済は成長するのかということになります。その背景には、雇用の維持・拡大と生活の質の向上があります。
国家の基本的な成立要件は安全保障と治安維持になると思います。安全が保障されるのと引き換えに、国民は一部の自由を受け渡しているということなると思います。受け渡し方の大小の差が多いにあるにせよ、全ての国家はこの前提で成り立っています。
これだけだと極めてレッセフェール的な夜警国家の観念しか生み出されませんが、現代の福祉国家は国民との間にもっといろんな約束をしています。その類型は様々なので、日本的文脈に絞って考えて見ると、日本国憲法で様々な個人の自由が保障されていて、かつ健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、つまりプログラム規定が存在しています。
どこまでを自由とするかと最低限度の生活の中身に関して多少の議論は存在するにしても、日本国家という意味では、ここには一定のコンセンサスが存在しています。
安全保障と治安維持が国益の核心で、自由の保障と社会保障が日本的な文脈の中での国益の核心であると言えるが、それだけだとTPPに関する答えは出せません。その先にある国益とはより政治的なもので、必ずしもコンセンサスが存在しない世界になります。
例えば、世の中には自由競争に反対する人もいるので、そういう人たちにとってはTPPは受け入れがたいものだと思います。その考え方が社会一般で受け入れられるのであれば、自由競争に反対ということも国益に転変することもあるかもしれません。現状の日本では考えにくい話ではあるけれども。
そういうものも含めて、価値観というのも重要な国益をなす一部になると思います。全ての価値観が日本という枠組みの中でコンセンサスという形で共有されることはないですが、ほとんどの人が分かち合っている日本的な価値観というのは存在すると思います。例えば、絆という言葉に含まれた感覚は日本的な価値観と言えるかもしれないです。ただ、これらの価値観以外にももっと純粋に日本の国益と呼べるものはあります。
それでは、何を重視すべきかということになると、結局のところ、TPPによって経済は成長するのかということになります。その背景には、雇用の維持・拡大と生活の質の向上があります。