菅さんが財政健全化まで比較的早くにやりたいと言い出してきたので、一番最初のステップは自民党の財政健全化法案を呑むことじゃないかと思って、その法案がどんなものなのか調べてみました。


自民党の財政健全化法案の基本枠組みは予算に制約を与えることなので、具体的な政策にまで踏み込んでいるわけではありません。そういう意味では、財政健全化に向けて取り組むためには、この種の法案を通した後で、いかに実効的に予算を抑えていくかという話になるんだと思います。


ただ一つだけ気になることがあって、それは単年度予算の中でのプライマリーバランス達成を求める考え方です。それが間違っているとは思いませんが、簡単に破られそうな気もします。


去年のヨーロッパ各国の予算はもめました。基本的には、ユーロ圏諸国は赤字国債が年間予算の10%までで、発行残高の対GDP比は100%までだったと思います。後者は記憶違いがあるかもしれませんが。


問題は多くの国がそれを越えて行ってしまったわけですが、一つには経済悪化に伴う歳入減があります。歳入が景気に依存してしまうので、プライマリーバランスを常に維持する政策を取ると、歳出のブレが大きくなってしまいます。ヨーロッパで起こったのは、ほぼ全ての国でルールを無視するということになり、ルールの意味自体がなくなってしまいました。


ということなので、単年度でのプライマリーバランスを絶対的にしてしまうと、最終的にはルールが守られなくなる可能性があり、よりモラルハザードを導く危険性はあります。


自民党の財政健全化法案には中期の財政目標の話も出てきているので、そちらをメインにした方が良いかもしれません。それはそれでモラルハザードを生み出す危険はありますが。いずれにせよ、中期で財政黒字を達成するためには、それぞれの単年度は十分な黒字がある必要があって、それは景気が悪化した際に、その黒字が飛んでしまうからです。


これを法案としてどう記述するのかというのは難しいですが、その点を法案に入れ込んだ方が良いような気がします。