前々回、世界の中央銀行の中で、FRBとECBと日銀が重要視されていると書きましたが、実は最近注目されている中央銀行があります。


それはPBOC・中国人民銀行です。当然とは言えますが、中国の政策は他の地域と切り離されているので、ほぼ独立した形で認識されています。


PBOCが注目されているのは、中国がインフレ下にあるからです。銀行貸出金利と準備率操作でインフレ対策をしているようですが、今のところ、効果が出ているようには見えません。この前までは、貸出の総額をよく規制していましたが、ここ2年ほどは聞きません。


おそらくですが、インフレを抑制することは大事だとしても、景気を殺さないことにかなり気を使っているように感じられるので、だから政策が機能しないのかもしれません。中国のインフレは内的な要因が大きく、資源価格が大きな要因を占めているようには感じません。


人件費を中心にいろんなものの価格が上がっているんだと思いますが、中国は不思議です。何が原因なのか分かりません。おそらく貨幣の信認が下がっていることが原因だと思いますが、つまり中国人が直接的に人民元を信じていないということですが、それをどう対処するのか分からないし、その割には通貨は割高だと言われており、世界で一番USドルを保有しています。


今年からマネーサプライが監視指標となりました。原因はともかくマネーサプライを抑制することで、インフレを抑えようと言うことだと思います。譲渡性預金がないんだと思いますが、政策対象はM2になります。ただ現時点では特別な政策を行っているわけでもないので、もしかすると、今後直接的なマネーサプライの抑制策を実施するのかもしれません。その政策は内的に影響を及ぼすものだけでなく、海外にも影響を及ぼすものである可能性があります。


とは言え、信認がないことの裏返しかもしれませんが、何を実施するのかが全く分かりません。もちろん、今年に入ってからの政策に関しては、事前に方向性のニュアンスが流れているので、実施されてきたこと自体が分かっていなかったわけではないですが。そういう意味で全く分からないということではなく、制度が根本的に違うので、使える手段と想像される結果が他の国とは根本的に違い、理解するのに難しいということです。


この中国の状況と前回までのECBの状況を足して、次回に一つのことを考えたいと思います。