「日本企業のM&A アジアシフト続く」
(リンク先のフジサンケイビジネスアイ参照)

記事いわく、「少子高齢化で国内市場の拡大が見込めない中、機械、電機など製造業を中心にアジア市場へのシフトが続いている」(レコフ)という。
そうですね、特に民主党が誕生して以来、企業の方たちはより海外を見るようになっていますよね。一番大きかったのは、民主党が去年の補正予算を止めたことですね。出る予定の内需刺激策がなくなると、この先大丈夫かという心配は出てきますよね。結果としては、景気も戻ってきて、円安もサポートしているので、減らした決断自体が悪かったということはないですが。まぁ、それを子供手当てに回すんだから、、要するに、そういう姿勢や考え方に不信があるということですね。


その次が労働政策。労働者保護は良いけれど、全体のバランスをしっかり考えないと、日本の企業は日本に再投資できません。


それから円高ですね。海外で生産した方が安いので。


企業の経営者が資本の最適配分を考える際に、よりリターンの高いものを求めるのは当然ですよね。もちろんそれには付帯条件がついてて、法律を犯さないものであり、環境・労働に配慮したものであり、地域社会に配慮したものではあるでしょう。それからどれくらいリスクがあるかが次に重要な項目でしょうね。だから、リスクを考慮したうえで、もっともリスクリターンのバランスが良いものを選択すると言った方がいいでしょうね。


それで、現状を見てみると、アジアは成長していると。成長市場に投資するほうがビジネスはしやすいってみんな言ってますね。要するに、成長市場はそもそも資本整備がされていなくて過少資本状態にあるので、資本を投入すると、リターンは通常よりも高くなるはずです。みんなが一斉に資本投入して需給が壊れて、一気に利幅が縮小しない限りは。それだと、アジアのリスクは日本より高いとしても、通常より高いリターンが見込めるので、早めに資金が回収できる見込みがあれば、アジアに行こうということになりますよね。


それに対して、もともと日本は成長性も低く、競争が激しいので利幅も低かった。それが90年代から見られることですよね。ただし、人口も多いし、労働者の質も高いし、政治は安定していると。要するに、多くのリターンは期待できないけれど、それに見合ったようにリスクも低かったわけですよ。ところがリーマンショックが来て、世界的に需要が減った上に、急速な円高やウォン安等で日本の生産はひどく落ち込んだわけですね。


そこから立ち直りつつある中で、藤井さんが円高許容発言をし、補正予算はカット、労働保護政策強化で派遣は厳しく取り締まられたのが去年の後半ですね。そうなると、今までと違って、日本にいるリスクも高いかもしれないと、経営者は思い出しているわけです。成長もしない、リスクも高い、なおかつキャッシュフローが減ったので以前より投資を絞らないといけないと、そうなると日本にそのお金を再投資する選択肢は狭まりますよね。そうなると悪循環で日本の成長性は更に低下してしまうと。


上場会社の経営者は経営を委託されているわけであって、資本の最適配分をしっかり考える中で、どうしても日本に投資できない。同時に、彼らは日本人として日本でどうやってビジネスをするかも考えていると。そうなると、彼らの日本人としての良心や気概に依存しているのが現状です。


政治や政府に多くは期待しませんが、少なくともそういう現状だというのを理解して欲しいですね。だから足を引っ張るのはやめて欲しいというのが企業人の率直な気持ちですよ。そういう意味では、鳩山首相の法人税を下げる提案は日本の競争力を取り戻す大きな一歩だし、もっとそういうことを考えて欲しいですよね。成長戦略もそうですが、それ以上にビジネスをやりやすい環境を整えることが大事で、そうすると資本はそれぞれ再投資を考えていきます。それが最適かは別にしても、政府が考えるより絶対効率的です。その上で民主党が日本の労働分配率がおかしいと思うんだったら、どういう再分配政策をするか考えたらいいんじゃないですかね。