名古屋ボストン美術館に時間を作って出かけた。 午前10時から開館だったが、すでに地元のおばちゃん(失礼)たちで一杯だった。 隣接するホテルと提携していて、ランチメニューもこの展示に合わせてあり、値段も5%引きになっていたが、そんなことも関係あるらしく、恐らくはいくつかの団体さんたちはここで昼食タイムと洒落込むのだろう。
さて、浮世絵の、それも肉筆に限った展示内容だったが、明治の頃にこのような作品を収集し、アメリカまで持ち帰ったというピゲローには正直驚かされた。 そして、私の中に感謝の念が芽生えた。 この浮世絵たちが日本の国内に有ったとしても、度重なる災い(震災や戦災)によって、その多くは失われていただろうと容易に判断できたからだ。
江戸の浮世絵師たちの溢れる才能や矜持に満ちた絵がそこにはあった。 あまりに美しい感動がそこにはあり、襦袢の袖から腕が透けて見えるほどの筆致、妖艶な笑みを浮かべる女性たち・・・・・。
われを忘れる2時間を楽しむことができた。