米アップルの新型iPhone(アイフォーン)の発売や中国でのスマホ市場の拡大により、関西の大手部品各社が平成26年9月中間連結決算で相次いで好業績を発表している。完成品では、ソニーが中国専用モデルの開発を中止、韓国サムスン電子もスマホ事業の大幅な見直しを迫られるなど、価格の安い中国メーカーの存在感が増しているが、基幹部品では日本勢が依然、強みを持っている。
中国では第4世代(4G LTE)携帯サービスの開始でスマホの需要が急速に拡大。世界市場では4~6月期に中国の小米科技(シャオミ)が米アップルや韓国サムスン電子を抑え、出荷シェアで首位に立った。
京セラは売上高が前年同期比2・1%増の7143億円で、中間期では過去最高だった。サムスンからの受注は低迷しているが、「中国スマホメーカー向けの部品売上高が前期比3倍に増えそう」(山口悟郎社長)な勢いという。
村田製作所も同様に売上高が同15・1%増の4765億円で中間期で過去最高となった。村田恒夫社長は、通信向け部品の売り上げで中国スマホメーカー向けが同5ポイント増の12%の割合を占めたことが大きかったことに加え、「新しいスマホで、近距離無線通信モジュール(機器)などが伸びた」とアイフォーンの寄与の大きさを示唆した。
また、日東電工の売上高は同7・8%増の3935億円。27年3月期の業績予想では売上高を従来予想から250億円増の8050億円に上方修正した。武内徹取締役上席執行役員は「(スマホでは)中国勢がずいぶんカバーしている。値段交渉より安定供給が重視され、まだわれわれに分がある」としている。
ただ10月31日に日銀が発表した追加の金融緩和の影響による急激な為替レートや株価の変動については、歓迎と不安の声が相半ばしている。
村田製作所は国内生産比率が高いため円安は業績に追い風となるが、村田社長は「緩やかな変動の方が経営面で安心できる」と急激な為替変動には警戒。日東電工の武内取締役は材料調達について「10円単位の為替変動は構造が変わってくる」との輸入価格の上昇に懸念を示していた。