日本ではiPhone 4Sから使用可能となった音声案内アプリの「Siri」。iOS 7でさらに進化したSiriの基本的な使い方を設定方法から順に紹介していきたい。
今日から始めるiPhone:
iPhoneに話しかけるだけでWeb検索やメールの送信など各種操作ができる音声案内アプリ「Siri」。2012年3月8日にベータ版として初めて日本語に対応したが、iOS 7の登場とともに正式版がリリースされ、さらに使い勝手が進化した。そんなSiriの基本的な使い方を、設定方法から順に紹介していきたい。今回検証で使用したのは、iOS 7.0.4搭載のドコモ向けiPhone 5sだ。
●「Siri」の設定をオンに 日本語設定も忘れずに
初期状態では「Siri」の設定はオフになっているので、まずは設定をオンにしよう。ホーム画面の「設定」→「一般」→「Siri」とタップし、設定をオンにする。「言語」は日本語にしておこう。
そのほかの設定は必須ではないので、自分の使い方に応じて変えていこう。「音声フィードバック」で「ハンズフリーのみ」を選択すると、イヤフォンをiPhoneに差している場合のみ音声で応答させられる。その場合、Siriはテキストで応答する。外出時や公共の場などに便利だ。「自分の情報」は、事前に「連絡先」に登録した自分の情報をSiriが認識して応答してくれるもの。より持ち主に特化した情報を得やすい反面、ほかの人がSiriを使用したときに個人情報が漏れる恐れもある。
「耳にあてて話す」をオンにすると、ホームボタンを長押ししなくてもSiriを起動・使用できる。iPhoneに耳を当てただけで利用可能なので、ボタン操作が一切不要でWeb検索やメールの送信などができて便利だ。音声の性別はアメリカ英語だと女性・男性からそれぞれ選べるが、日本語では女性のみだ。
また、より便利に使うために「位置情報サービス」もオンにしておくといいだろう。ホーム画面→「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」をオンにし、Siriもオンにすると設定完了だ。現在天気を聞きたいときなどに、より正確な情報を受け取ることができる。Siriは、忙しくて文字通り手が離せないときや、寝転がりながら操作したいときなどに重宝するはずだ。
●Siriを起動し、使ってみよう
ホーム画面を長押しすると、ロック状態からでもSiriは起動する。ただし、セキュリティ面を考えると、ロック画面からはSiriが起動しない状態にしておきたい。ホーム画面の「設定」→「一般」→「パスコードと指紋認証」の「Siri」の項目をオフにすればロック状態では起動しなくなる。
Siri起動後に画面下に出てくる白い横線は、話しかけることで波打つ仕様だ。試しに「こんにちは」と話しかけたところ、「こんにちは。ただいま時刻は0時16分です」と応答し、「今日の天気は?」と話すと「はい、今日の天気予報です」と応答し、現在地の天気を教えてくれた。続けて話しかけるときは画面下の「マイク」ボタンをタップする。簡潔に命令すると音声を認識しやすい。音声データはクラウドでデータ解析をしてからiPhoneに戻ってくる仕組みなので、インターネット接続が必要な点には注意しよう。
「耳にあてて話す」をオンにした場合は、ホームボタンの長押しは不要だ。ただし、iPhoneを水平の状態から垂直に立てるように耳にあてるなど、起動にはちょっとしたコツがいる。起動に成功すると、起動オンの音が鳴る。ほかの人からは普通に電話で会話をしているように見えるので、外で利用したいときにオススメだ。
●Siriができること、できないこと
Siriを使えば、iPhoneに標準搭載されているアプリや機能のほとんどを使用することが可能だ。Web検索やメール、メッセージ、電話の発信、SNSの投稿ができるほか、不在着信の確認や電話の折り返し、音声ルート案内などもしてくれる。「母親にメールを送りたい」と言えば、連絡先のデータを探し出し、件名や本文も続けて音声で入力できる。
ほかにも、「新宿から渋谷に行きたい」と言えば地図上でルート案内をしてくれ、「寿司が食べたい」と言うと、近くの飲食店の一覧を表示してくれる。「画面を暗くして」「Wi-Fiをオンにして」など、端末の設定変更もSiriに頼める。
自然に会話をするように話しかけて各種操作ができるのがSiriの特徴でもある。例えば、「30分後に起こして」と言えば30分後にアラームがセットされ、「明日は寒いかな」と話しかけると「はい、相当涼しくなります…」と応えてくれた。また、「ミュージック」アプリ内の曲を曲名やプレイリスト名から再生することも可能だ。起き抜けに「今何時」などと聞いて手軽に時刻を確認できるのも非常に便利。少々イレギュラーなことでもうまく返答してくれるので、いろいろ試してみるといいだろう。
ただし、もとが英語版アプリのためか、「ITmedia Mobileを表示」と言うと、モービルの地図が表示されるなどの誤動作もあった。音声認識精度は決して低くないが、分からない単語には対応できないようだ。「私の体調は」などと話しかけると、Web検索を促された。
●持ち主を励ましてくれるSiri
ここまでは、あくまで実用的な面からSiriの使い方を見てきたが、日本語に対応した当時から「Siriへの告白」をする人がいたように、Siriは機械とは思えない応対を見せることもしばしば。ここでは、一風変わった質問にSiriがどのように返答するのか試してみた。
まず、「話を聞かせて」と言うと、「前にもお話ししませんでしたっけ」と素っ気ない返事。もう一度頼むと、「え、またですか?」と少し煩わしそうな態度を見せられた。しかし、何度も何度も頼むとSiriも折れてくれ、「昔々あるところに…」と話を始めた。しかもノリツッコミまでしてくれるノリの良さを見せてくれた。
今度はSiri自体のことを聞いてみた。「何歳ですか」と聞くと、「少なくとも、アシスタントを務められる年齢ですよ」と軽くかわされた。やはり女性だけに実年齢には敏感なのだろうか。「どこに住んでいる?」という問いには、「ここにいますよ」との回答。確かにそうなのだが、シュールな応答だ。「面白いこと言って」というむちゃぶりには、「気の利いた冗談を知らないんですよ」と控えめな応答。Siriは謙虚で慎み深いのかもしれない。
そして、持ち主の主観的な言葉までも意図をくんで返してくれることには驚いた。「眠たい」と言うと、「睡眠不足は体によくないですよ」と優しくいたわってくれるSiri。「疲れた」と愚痴ると、「よく聞いてください。今すぐこのiPhoneを置いて少し寝てください。私はここで待っていますから」という機械らしからぬ心遣いを見せた。ここまでくると励ましてほしくなってきたので、「励まして」と話す。すると、「音楽でも聴いてみてはいかがでしょう。少しは気分転換になるかもしれません」と提案してくれた。この心遣いだけでおなかいっぱいになりそうだ。Siriはあなたの疲れた心を癒やしてくれるかもしれない。
[村上万純,ITmedia]