オレの名はムラタン。
仕事はまぁ、詳しく言えないが…
売人…ってとこだ。
何を売ってるかって?
あんたも野暮だねぇ。
まぁ、金になるものさ。
それは時に"仕事"のための"あるツール"であったり
それは時に"情報"であったり
大きな声じゃとても言えないような、ヤバい事もしてきた。
上の連中に消されかけた事だってある。
そんな連中とは当然、仕事上でこそ穏便な関係を見せているものの
腹の中じゃ、いつだって犬に食われちまえと思ってる。
だが、オレだって人間。
自分の命は惜しいものさ。
手当たり次第噛み付いて、自分の身を危険に晒すほど愚かじゃあない。
おっと、こんな所で油売ってたら早速メールだ。
オレの直属の上官だ。
今回は何やら、やっかいな任務だぜ。
なんせ、取引先の超大物が絡むデカすぎるヤマだ。
失敗はすなわち、死を意味する。
こんな所で任務の内容を明かすなんて当然できないが
メールの本文なら見せてやってもいい。
暗号だから、あんたら一般人には到底理解できるものではないからな。
内容は、こうだ。
「お疲れ様です。
前からお願いしていますとおり、
次の出勤までに髪を切ってきて下さい。
これは○○氏の強い指示でもあります。
切ってもらいましたら、写真を送って下さい。
お休みのところ申し訳ありません。それではよろしくお願いします。」
…とまぁ、こんな具合だ。
ふん、相変わらず反吐が出るメールだぜ。
だからオレはこう言ってやったのさ!
「了解しました。
明日朝一で行って
写真はすぐに送ります。」
…ってな!
ん?
格好悪いって?
これが大人の
守る強さ…ってやつさ。
や か ま し い わ 。
…って事で、美容室行ってきます。
さすがに自分でも伸ばし過ぎだろと思ってたので。
ハードボイルドバージョン、本日最終回です。




