分散投資と騒がれて何十年とたっただろうか。
とはいえ、各国の分散は、わが資金では難しく、せめて円とドルで資産形成をやっていきたいと考えるのだが、円安でドルが買いにくい昨今である。
買うなら、時間分散で購入していこうと思うこの頃。
その際に仕組預金について考えてみた。
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■コイントスとは・・・
円価で預け入れ、預入時の為替レートより円安になった場合は、円で満期。
預入時の為替レートより円高になった場合は、外貨で満期。
どちらにしても利息は、円でもらえる。(但し、高金利)
要は
円安になった場合
金利の高い円の預金
円高になった場合
預入時の為替レートで外貨を購入しないといけない。
リスクを具体的に説明すると
預入時:1ドル=130円
満期時:1ドル=120円
満期の時は、120円でドルが購入できるにも関わらず、130円で購入しないといけない。
そしてそのドルを円に両替すると、1ドルにつき10円の損が発生する。
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この預金、最大利益は、円での金利分のみ。最大損失無限大の預金というより「オプションの売」に近いしろもの。
期間は1ヶ月なので、いくら金利=9%とかいったとしても、期間は1ヶ月なので、9÷12=0.75%しか金利はもらえない。
為替は1円動くだけでも、0.75%なんてふっとぶので、金利目当てでやってはいけないしろものである。
どういう人が買うのか?
答えは、外貨が欲しい方です。
もっと言うと、「外貨欲しいけど、別に切迫して欲しいわけでもなく、決済用に外貨を徐々にでも増やしておきたい」という方です。
という結論になるのか、なってほしいのか、ちょっと検証してみたい。
現在の為替レート水準:120円前後 だとします。
勿論、為替ってどう動くか分からないけど、すぐには使わないが、現在が、「買ってもいいかな?」と思うレートだった時、選択肢は、以下の通り。
1.単純に外貨を買い、普通預金へ。
2.FXで外貨建を買いで入り、折を見て、現引き。
3.今回の仕組預金「コイントス」
1.単純に外貨を購入し、普通預金へ。
これが一般的かなと思う。金利は、低い。
2.FXの現引き
円安メリットも相応に享受でき、金利もそれなり、どうせ現引きするのなら、円高リスクも怖くない。
証拠金で勘案すると、金利は高いが、現引き前提の想定元本で勘案すると、金利は、まぁまぁ。
これがいいのだが、基本的に単位が1万ドルから~となるので、毎月定期的にやるには、中小投資家には
負担が重い。
それなりの余裕資産があって、時間分散でドルを購入したい人には、オススメ。
3.仕組預金「コイントス」
円安メリットは享受できないが、とりあえずドルを買っておいてもいいかなと思うレート水準なら、悪くない。
金利は、非常に魅力的。
「1.外貨購入からの普通預金でいった場合」と比べると、円高時のリスクは、同じ。
円安メリットとドル購入できない機会損失をどう見るか。
毎回積み立てた場合
コイントスの募集は、月2回。で、半分がノックインしたとする。
事例1
ただ、単純な外貨購入と比較するとドルの購入額および、平均レートも少し悪い。
ただ、レートに関してあまり変化がないので、動きを倍にしてみる。
2円80銭の差は、ちょっと大きいかな。
単純な外貨購入の場合は、実勢レート=144円に対し、平均レートは、130.6円で取れている。
利息込レートは、117.9円となり、単純な外貨購入と比較して、少しお得という感じ。
そもそも外貨が欲しい時に使うべき仕組預金であり、外貨が不要な方は絶対にすべきでない預金である事を勘案すると
極端な円高基調の場合のみ、少しお得という程度。
むしろ円安時には、ドルは購入できず、「安いドルを持っておきたい」から積み立てして時間分散するというミッションは達成できず、
外貨が欲しい方にとっては、メリットが無い。
仕組預金を使った場合は、結局ドルは購入できず、上がる相場を指をくわえてみているだけとなる。
FXの場合は、この時点で、円転または、差額決済を行ってもいいし、当初の予定通り、ドル資産購入資金として使える。
*円高局面において
全て同じで、仕組預金は、高金利1か月分もらえる。
100万円で7%だとすると、5800円位。
「一気に買う時」も仕組預金がお得な場合は、円高局面だが、「安いドルを持っておく」というミッションは、達成できず。
一見いいやり方かと思ったのだが、高金利と言えど、1ヶ月なので、12で割ると為替レートの変動幅を保全する額には、到底及ばず、結局のところ、ドルを欲しいなら、普通に買え!という事となる。
私も含め、お金無い殆どの人
積立時・・・・・・単純に外貨購入
今だと思った時・・・FXからの現引き。 <--為替手数料も安い!