23.医師との面談 | 心筋緻密化障害の兄弟の奇跡☆

心筋緻密化障害の兄弟の奇跡☆

3人の母です。

次男と三男は心筋緻密化障害(心筋症)をもって生まれてきました。

次男と三男の闘病記録と、亡くなった後の私の日々の気持ちを書いています。


2017/11/5
この時点での点滴の薬は…

ピトレシン
ヘパリン
フェンタニル
ドルミカム
ドブタミン
ボスミン
ミルリノン
他、エネルギー補給や水分・電解質の補給、維持のための点滴

尿道カテーテル(バルーン?どちらか曖昧)がよく抜けるため、11/4に抜けてしまってからはそのままで自然排尿だったが、鎮静がかかっている影響でその都度尿を排出しにくく、膀胱にたまってからでないと排出できなかったため、バルーンを入れてもらう。
(未熟児・新生児の先生による処置)





2017/11/7

朝から電車を乗り継ぎ、三男の病院がある隣県へ。
前回、急遽泊まり込みになったこともあり、私はこの日から泊まりに必要な最低限の物をリュックに入れて、通うように。
搾乳器も入っていたので、結構重たかった。

10:35
心拍117
血圧58/31(42)

NICUに入り、真っ先に三男のモニターを確認。
血圧、心拍ともに安定してホッとする。

三男は目を開けていて「んー、んー」と言っているように聞こえたので、その日の担当の看護師さんに尋ねると、「呼吸器のもれの音なので大丈夫ですよ。換気も良いです」とのこと。

疑問に思うことや気になることは何でも質問した。

昨日の午後からミルクか1回6ccに増える。
2時間かけてゆっくりと経鼻栄養から。

昨日は面会に行けなかったが、一日バイタルも安定していたとのこと。

オシッコもカテーテルに繋がるシリンジから溢れて、シーツに漏れるくらいよく出ていると聞き喜ぶ。

鎮静の薬フェンタニルが0.8mlから0.6ml/hに減る。

ボスミンが一昨日0.5ml/hだったのが少しずつ少しずつ減らすことができ、今は0.2ml/hまで減っている。

三男は唾液がよく泡になって口から出ていたので、その都度拭き取ると、口を開けてチュパチュパさせる。
吸引の際もチューブをくわえるそうで、看護師さんが「やりやすいわ~」と笑って言っていた。

そんな姿を見せてくれる三男がとても可愛かった。





12:40
心拍117
血圧61/31(43)

血圧がさらに上がってきたため、ボスミンの点滴がなくなる。

ミルクから8ccに増えたが、しっかり消化ができていることが確認できる。

心臓は拍出量が少ないと回数で稼ごうとするものだが、今は心拍も安定していると先生が言っていた。



その後、週1の主治医との面会。

セカンドオピニオンを希望していたが、今はまだ体が小さいため、連れては行くことは不可能。今の状態では転院も危険。セカンドオピニオン受診を希望するのであれば、お父さんかお母さんがデータを持って行くしかない。

未熟児の専門医と小児循環器の専門医が密に連携をとって治療できる施設は少ない。そういう意味でここの病院のNICUはレベルは高いと自信をもって言える。
このままこの病院で、三男の治療を続けてほしいと改めて主治医から話がある。

血管を締める薬ピトレシンで血圧は保てるようになったが、それも未熟児の専門医と小児循環器の専門医との連携の中で案を出し合ったから。ピトレシンは1~2歳でも使わないし、未熟児で使った例は聞いたことがないくらい。この病院では子どもにピトレシンを使った症例はある。

遺伝子検査について。
三男の尿を提出した先からいくつか回答が帰ってきたが、どれも今のところ当てはまらない。移植対象外になってしまうミトコンドリア病は血液検査の結果から、あてはまらないと主治医は考えている。

富山大にこれから提出したい血液は5ml。大人は大丈夫な量だが、三男にとっては多量の血液になり貧血に繋がってしまうため、体調の良い時を見計らった上でデータを富山大の先生に見てもらってから採血を行いたい。

三男のことを心筋緻密化障害の研究をしている富山大の先生に話すと、やはり三男の症例は最重症で富山大でも診たことがないと言っていた。恐らく40週までお腹にいたら、生きて生まれていなかったと思うと言われていたとのこと。

今日から昇圧剤ボスミンを中止する。ボスミンは強心作用があるため、なるべくやめたい薬ではあるが再開の可能性もある。

今三男はたくさんの薬を使っているが、点滴をしながらでも体重は増える。しかし三男の場合は最重症であるため増えるかどうかは分からない。増えないかもしれない。(点滴での薬が多いため、水分制限のある三男は体内に入れるミルク量が限られるため)

何とか体重を増やして、補助人工心臓まで繋げたい。
目標体重まで増やせたら阪大に転院して、補助人工心臓の手術を受け、移植を視野に…。移植と言っても国内では難しいので、渡航移植を考えなければいけない可能性が高い。そのためには何億という募金を集めて…という内容になってくる

症例がないから悲観するのではなく、新しい良い奨励を作ると捉えて前向きに治療していきたい

三男の心臓の状態は・・・
10/31 一段階↓
11/3  さらに一段階↓↓

今の状態は転院して人工呼吸器や昇圧剤がなくなった時くらいの心臓の状態。
悪い時より少し良くなったと言える。









ざっと書くとこのような内容の話でした。

補助人工心臓

心臓移植

主治医との面談では毎回この話が出ました。

本当に厳しい状態。けれど泣いてばかりはいられない。先生の言葉を一つ一つしっかりと聞き、分からないことや疑問に思うことは必ず質問して、面談後すぐにメモに全て残しました。

絶対大丈夫!

後ろ向きな言葉は夫婦ともに絶対に口にせず、三男は絶対に良くなる!

そう心から信じていました。

その思いとは裏腹に、この後、三男はますます状態が悪化していき、厳しい闘病になっていきました。








私の心臓をあげたい

敦希の時もだけど、何度思ったやろう

この世にはたくさんの病気があるけど、何て酷な病気なんやろう

その病気をもたらした自分の遺伝子が本当に憎い

当時はとにかく前向きだったのでそんなことを考えることなんてなかったけど、今は強くそう思います。