法科大学院が崩壊大学院になっていることを示す間接事実を集めました。 | 向原総合法律事務所/福岡の家電弁護士のブログ

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日常の法律問題や、弁護士業界のネタ、その他をつらつらと書こうと思います。

LSが本格的に終わっている報告をいろいろと受けています。
・LSの入学者数激減(新潟大LSは定員充足率15%という新聞報道)
  知っている範囲でいえば、久留米LSが6名(定員30名)、西南LSが
 17名(定員35名)、など、定員を大幅に割り込んでいるLSが続出して
 いること
・関西の某LSでは、入学者の半数以上が、リピーター(=新司法試
 験3回を使い切ったいわゆる三振者が再び受験資格を得るためにLS
 に入学した者)で占められていたこと
・某有名司法試験予備校講師によると、新規講座を開講する前のガ
 イダンスに、鹿児島は0人、福岡では8人しか集まらなかったこと
・ガイダンスでは、大学生から、「ローにはできたら行きたくないがどう
 すればよいか」という趣旨の質問を受けることが多い(回答としては、
 予備試験を受けたうえで、保険としてLSに入学しておくことを勧める
 ようです)

とくに、最後の質問は、LSが学生から完全に嫌われている傾向を示す
もので、関係者においては重く受け止めるべき質問ではないでしょうか。

ただ、LS問題については、ユーザーたる卒業生・在学生や入学希望者
の考えをまったく汲み取る機会はなく、卒業生からの口コミが大学生に
伝播しているものだと思われますから、LS側としては、よっぽど努力し
て「定評のある法科大学院」になるしか、生き残る術はないでしょう。

最近は、あれだけLSに対する美辞麗句を並べ立てていた新聞社説が、
その意見を翻して、LSの美辞麗句を述べなくなりました(ここ1年くらい)。
民主党の法曹養成制度検討PTも、LSを司法試験受験資格取得要件
とすることをやめる方向で検討されているといいます。

それでも、多少の入学者があるのは、LSが司法試験受験資格要件に
なってるからであって、もしそうなってなければ、先に書いた大学生の
質問とも絡んできますが、LSにわざわざ行く人などいなくなるでしょう。
こんな状況でもLSにあえて入学する学生さんは本当にエライと思いま
すし、せめて、LSには、その意気に答えるような教育をしてほしいです。