先日、
娘とストロベリーちゃんと屋台のケバブに寄った。
「이 여자뿐 토이기 사람이다」
(ここの女性スタッフ、トイキの人だよ)
「え?トイキ?なにそれ?」と娘。
「トイキ?トイキってどこ?」
ス、ストロベリーおまえもか?!
あんたはワタクシと同世代でしょ!
ってゆーか、
ケバブ屋でトイキって言えばウリハッキョ卒業生じゃなくても、日本人でもアメリカ人でもなんとなくわかるだろ!
「イルボンマルでなに?」とストロベリーちゃん、
「イルボンマル(日本語)で言ったら店員さんに、なんか噂されてる?って気まずいじゃん!」
と私。
「じゃあ、ウリマル100%ウンドン(朝鮮語100%使いましょう運動)の方式で言って」
と元ウリハッキョ초급부교무주임선생님のストロベリーちゃんのリクエスト。
「なんでわからないかな〜
ト하고 ル 하고 コ(トとルとコ)」
このルールは秀逸でこれだと先生に怒られない。
この無敵ルールを考案したウリハッキョハッセンは天才と言うしかない。(あ、なんかパク・ユハてんてー節になってる!)
すると高1の娘が
「あ、それ뛰르끼예(ティルキエ)だよ」
「え?ティルキエ?トイキ(土耳古)じゃないの?」
トルコの店員さん脊髄反射!
「ティルキエ?トルコ人はトルコをティルキエって言います。」
英語発音を基本とする大韓民国と違い、朝鮮民主主義人民共和国が各国の国名をできる限り現地人の発音に合わせて表記をするその事が、世田谷の東松原のスーパーオオゼキのケバブ屋台で実感させられるとは実に感慨深いなぁと思わずにはおれない。
調べてみると1998年と2002年に国名表記に関する変更があったようで右が現在使用されている国名表記。
ドイツはトギル(独逸)だったのが도이췰란드(ドイッチュランド)、
セルビアは쎄르비아(セルビヤ)
モンテネグロ쯔르나고라(ツルナコラ)
クロアチア흐르바쯔가(フルバツカ)
トルコ土耳古토이기 →뛰르끼예(ティルキエ)
ギリシャ希臘희랍→그리스(グリース)
オーストリア墺地利오지리→오스트리아(オーストリア)
オランダ(和蘭)화란 →네델란드ネーデルランド
エジプト埃及애급 →에짚트(エジットゥ)
ハンガリー洪牙利웽그리아→ 마쟈르(マジャール)
バチカン바티칸 →바띠까노(バティカノ)
ベトナム越南월남 →웰남(ウェルナム)
うちの子どもたち3人は全員「ティルキア」世代。韓国ではトーキ。
ちなみに私が千葉ウリハッキョ初級部低学年の時の우리말100%쓰기운동(朝鮮語100%使いましょう運動)の時は、語彙力の低い子供達の為に1日に3回だけ조금 일본말쓴다(ちょっと日本語使うね)ルールと言う救剤措置があった。
このルール、会話中に朝鮮語でなんて言うかわからない日本語が出てくる度に「チョックムイルボンマルスンダ」と先に宣言をするのが大原則。話に夢中になって思わず宣言を忘れて日本語を言ってしまい後付けで「チョックム〜」は一切認められず、日本語を使った事にカウントされホームルームで反省会なのである。
更に言うと
ウルトラマンやウルトラセブン、ゼットンやレッドキングは固有名詞と言う事でセーフ。
ただし、バルタン星人、仮面ライダー、秘密のアッコちゃんは漢字の部分は固有名詞では無いので朝鮮語に直すのが大原則で가면カミョンライダーとか비밀의ピミレアッコチャン(「ちゃん」に関しては物議を醸したが担任の先生も面倒くさくなってOKの判定がくだされた)と言うのが筋であった。
秘密のアッコちゃんのテクマクマヤコンテクマクマヤコンやラミパスラミパスルルルルルル〜
大魔王シャザーンのパパラパ〜
レインボーマンのアノクタラサンミャクサンボダイ等の呪文は(たぶん)世界共通なので可。
しかしアノクタラサンミャクサンボダイに関しては実は漢字で阿耨多羅三藐三菩提、と言う事は、
南無阿弥陀仏は朝鮮語で나무아미타불ナムアミタブルだから本来ならアウトだったんだ、と言う事を最近知って愕然とする。
そんな当時、日本テレビで放映された朝鮮映画「花売る乙女」の挿入曲
「혁명의 꽃씨앗을 뿌려간다네」(革命の種を蒔くよ)