第58回全国高等学校野球選手権大会 | ヨンさまブログ

ヨンさまブログ

とある焼肉屋のおやじです。

あ〜ああオベリンナ
もろ手をあげて
イエス イエス イエスと
イエス イエス イエスと叫ぼうよ

1976年第58回全国高等学校野球選手権大会で何度も聴いた初出場初優勝した西東京代表の桜美林高校の校歌。
高校野球でいろんな校歌を聞いたけどこの校歌を聞いた時ほど衝撃を受けた時はない、なんと洗練されたオシャレな校歌なんだろう!カタカナがこんなに多い校歌は初めてだ!
きっと桜美林高校は楽しい学園生活なんだろうなぁ、
朝高みたいにクラスが男女別々で先輩後輩の厳しいカースト制度なんかもないんだろうなあ、国士舘とケンカすることなんて絶対ないだろうなぁ、ジーパンはいても仲間はずれなんかならないんだろうなぁとか思ったものである。

私が中級部1年生の時、当時の高校野球の注目は前回、前々回で銚子商業、習志野高校と千葉県勢が2大会連続で全国制覇、銚子商業で県勢3連覇なるか、怪物サッシー酒井の長崎海星と原辰徳の東海大相模、春優勝の広島宗徳が優勝候補だった。

そんな中で全く無名の西東京代表桜美林高校があれよあれよと決勝進出、決勝の相手はあのPL学園。
準決勝で怪物サッシー海星を延長線で降したPL学園。どんなピッチャーでも球はホームベースの上を通るのだから打てないはずはない!とアリが一致団結してマンモスを倒したようなそんな感じのPL学園。

決勝当日は真っ白のユニフォームの桜美林と準決勝のげんを担いで洗濯せずに真っ黒なユニフォームのPL学園という印象的な試合前の整列だった。

3対1とリードされていた桜美林が7回に同点に追い付き、その後はPLが再三得点圏にランナーを出すも2度のセカンドランナーの牽制死、また、満塁のチャンスも活かせず、一方の桜美林もスクイズを見抜かれ3本間に挟まれ憤死と両校の鍛え抜かれた守備にゲームが息詰まる!

しかし延長11回裏遂にゲームはフィナーレに、

先頭打者のメガネをかけた本田君がヒットで出塁、
次打者は菊池君、この菊池君の名前は太陽、まさに夏の甲子園の申し子のような名前!
本田君と菊池君は決勝までずっとベンチで、試合に出たのはこの決勝が初めて、
その太陽君のあたりが伸びる!伸びる!伸びる!
レフトラッキーゾーンに向かってグングン伸びる!
ラッキーゾーンの金網フェンスに直撃!
フェンスに直撃したレフト打球を見失う!
一塁走者本田三塁を蹴って本塁に突っ込む!
中継のボールが返ってくる!
本田ホームにヘッドスライディング!
桜美林サヨナラ!
西東京代表桜美林高校初出場初優勝!

サヨナラのホームをヘッドスライディングした本田君は甲子園の土で真っ黒になったメガネも拭かずに桜美林高校の部員達と抱き合う、

銚子商業を準々決勝で逆転し元中日のエース小松の星稜を降した桜美林よりもサッシーを負かしたPLを応援してたけど、この決勝戦は本当に感動した、あのあだち充の人気漫画「タッチ」はこれがモデルにでは?と思わせる。

その5年後の1981年第53回春の選抜大会に桜美林高校は出場した。
朝鮮大学校の入学を控えた春休み、アルバイト先で知り合った桜美林高校の彼女がチアリーダーに選ばれたから見に来て❤というので彼女が手配してくれた桜美林高校がチャーターした何台もの大型バスに単身乗り込んで甲子園に向かった、パンチパーマをかけてトロイのVネックのセーターに金の金具がベルトレスに装着された黒いスラックスにオペルカの革靴姿の私はとても浮いていた。
てゆーか、甲子園まで彼女に会いに行くパンチパーマの朝高生もとい、もうすぐ朝大生どんだけ純情‼

1回戦で佐世保工業に勝った桜美林高校、ゲーム終了間際に保護者達に校歌の歌詞カードが配られる、私にも来たが私は鄭重に配ってくれた高校生に言った「歌詞全部覚えてますから大丈夫です」。
その時の桜美林高校生の明らかに怯えと驚愕の入り混じった表情が今でも忘れられない。

https://youtu.be/UtldgndmeD8

それでも真夏の炎天下の甲子園はもうやめるべきでしょう、他のドーム球場でしたらだめなの?
死者が出るまでやるのか?

今でもソラで2番まで歌える

桜の園の若人達は
桜の園の若人達は
すこやかにたくましく育つかと

柳沢慎吾が高校野球ネタで桜美林高校の校歌を歌ってるけど歌詞間違えてますから!

「その手を上げて」では無く「もろ手を上げて」ですから‼

この話をストロベリーちゃんにしたところ
「アッパみたいな朝高生って見た事ない、ホンマけったいな朝高生やったなあ」
と絶賛された55才の夏はまだ続く、、、