「はい、もしもし」と私
「韓国領事館です」
え?な、なんだろ?
「キム ヨンさんですか?
昨日パスポートの申請をなさったキムさんですね?」
「はい」と私
「キム ヨンさんの長男は東京朝鮮中高級学校に通っていましたか?」
「は、はい」
「今はどちらに?」
「大学に通ってますが」と私
「2番目の息子さんも東京朝鮮中高級学校に通ってますか?」
「は、はい」と私
「一番下の子も東京朝鮮中高級学校に通っていますか?」
「は、はい、3番目も中級部に通っています、スミマセン(なんでスミマセンやねん?!ああ、無意識に忖度してる!)」
「あ、いえ、、、そうですか」と領事館の女性、誰かは知らないが一応優しそうな語り口。
え?何何?これヤバイ状況?
思わずたずねる
「それって何か問題でしょうか?
子供達に우리나라 말과 우리글을子供達に本国の言葉と字を習わせてますが?」
「いいえ、問題ではありません、ただの確認です、以上です、ありがとうございました。」
こ、これってヤバイ状況?
パックネさん逮捕されたからもう大丈夫と思ったんだけど?
今の南北の緊張関係の影響?
、、、、、
先日、皆さんの助言に基づいて私ヨン様
満を持して韓国領事館へ行ったワケなんです。
助言を頂いた皆さんに改めて熱烈な敬礼を捧げます。
久しぶりの韓国領事館、
25年前初めてここを訪れた時を思い出す。
全ての職員がちょ〜態度悪かった!
手続中こちらのちょっとした不手際がある度に「アイゴ、ミッチゲッソ(気が狂いそう)!」の連発、
「 こっちがミッチゲッソじゃボケ‼️」
とは言えず、
ひたすら傲慢な態度に耐えていた私、
だって私の場合過去に親族訪問で朝鮮民主主義人民共和国を訪れたことがあるという理由で申請してからすでに3年が過ぎ、ようやくパスポートが手に入る直前まで来たのだから、
その間、民団事務所に行って登録したり、墓も無いのに「墓参団」に参加して初めて韓国の地を踏んで実績を作ったりと涙ぐましい努力をしたのだ。
初めは国籍を南に変えれば速攻パスポート取れると言われた、
変えてみると
「朝鮮学校通ったからちょっと問題が」とか「北朝鮮に行ったから出せ無い」とか後出しで難くせ付けられて本当に後悔したのを憶えてる。
初級部の時から韓国籍だった妹なんか「兄が北朝鮮に行ったことがあるからパスポート出せない」と領事館で言われて泣きながら抗議したものだ。
申請書に記入して提出する
「証明写真は背景が白でないとダメなんです」
え〜?!聞いて無いよ〜青じゃなんであかんねん?!
先に言ってよ〜
いきなりつまずくヨン様
先頭打者にいきなり初級ホームラン食らったピッチャーみたいな、
が、しかし今の韓国領事館の職員はとても親切で全て丁寧に教えてくれて実際にしてくれた。
とくにサービスカウンターのメガネを掛けた男性職員がとりわけ親切だったワケなんです。
そして名前を呼ばれて窓口へ
미인 공심이(野獣コンシミ、なんで美人が日本語訳で野獣になっちゃうのか?)のような女性職員。
オレの昔の髪の毛ふさふさの写真と今のハゲの写真を見て笑うな!
2度目に呼ばれた時に韓ドラみたいに
「대머리아저씨 왔어요(ハゲのおじさん来ました〜)」と言ってやったら爆笑したコンシミ、
「右手の人差し指を機会の上に乗せてください」(左右の人差し指の指紋を採取するのだ)と涙を流すコンシミ、つかみはオッケー!
何回やってもエラー
あれ、もしかして何か問題?!
この前パックネの悪口いったから?
「もう一度お願いします」と言うや否や
私の手をギュッと握って人差し指を思いきり押すコンシミ‼️
え〜!い、いきなりですか〜!
惚れてまうやん‼️
これ、韓ドラなら100%恋に落ちるパターンや〜ん!
おれナングンミン役や〜ん!
ようやく全ての手続が終わり
「정말정말 많이 수고하셨습니다」と私が言うとニッコリ笑う僕のコンシミ、
、、、、、
あんなに僕達二人はうまくやっていたのに
あの朝の電話はいったい?
私のパスポートはいったいどうなるんでしょうかねえ?
ああ、また心配事が一つ増えた〜