女性なら毎朝一番にする美貌チェックの儀式である、
「それはもちろん、あなたですよ」
と、答えてくれないまでも、
「うん、今日も結構イケてるかも、大丈夫」と、
若い頃は、鏡も答えてくれたにちがいない、
うちの嫁の朝の儀式に対する姿勢も尋常じゃない、
雨が降ろうが、雪が降ろうが、熱が出ようがそれだけは絶対欠かさない、
その為には、夫や時間の犠牲もいとわない、
しかし、四十路を過ぎた辺りから
鏡もお愛想を言わなくなったようである、
「あれ、ちょっとヤバクね?」
もはや、タメ口である
そんな鏡の一言一言に戦々恐々としながら、
一喜一憂する女性達や白雪姫の継母の気持ちも最近はわからないでもない、
朝、鏡で日々確実に砂漠化が進行する頭頂部を見る度に、
その切実な心情がわかるのだ、
そして、遠くゴビ砂漠からやってくる黄砂を見ては
「ああ、もったいない」
と、思うのだ、
しかし、ため息をつきながら、ひげを剃り、鼻毛を抜いて、薄毛をごまかし、
再起の気合を吹き付けてくれるのも、鏡である、
英語で「ミラー、ミラー、ミラー」
韓国語で「コウラー、コウラー」
「鏡よ、鏡、お客さんは沢山来るんでしょうか?いつ来るんでしょうか?」
「今でしょ!」
ゴールデンウィークはこれでしょ!
背徳の霜降りリブシン¥1200
「ああ、ダイエット中なのにやめられない、ああ、いけない私、、、」
小3娘
「ねえ、オンマ、世界で一番速い人って、だあれ?」
嫁、迷わず
「ボブ・サップ!」
あの、ウサイン・ボルトですから!ボとサしか一致してませんから!
中3息子
「徳川最後の将軍って、誰だっけ?」
嫁、洗濯物をたたみながら、力強く一言、
「モックン!」
う~ん、確かに当たらずとも遠からず、ではあるが、、、