今年2月、ブリコが国立大学の前期テストを受ける時。

実家の母から封筒を渡された。

中を覗いてみると、大切そうなお金を発見。

 

びっくりしてると

「このお金、すごくラッキーなお金だから」と

母のどや顔が指差し

 

「なになに、どうしたの?」私

「数十年前にお婆ちゃん(私にとっての祖母)から譲ってもらったルイヴィトンの鞄があってね、それ売れたのよ」母

 

はて…そんな鞄あったかな?

 

「まったく使ってなくて、この前数十年ぶりに鞄開いてみたら、中の革はボロボロで剥がれてるし、持ち手は壊れて使えないしで、もう捨てようって諦めてたのよ」

 

ふむふむそれで?

 

「でも諦めきれなくて、その鞄もって買取ってくれる店舗をいくつもまわったんだけどね、

『さすがにこれは売れないですよ~。処分でいいならしときましょうか?』ってふられ続けて……」

 

むーん。

背中しょんぼりさせて、古い鞄ぶら下げてる母が浮かぶ赤ちゃん泣き

 

「最後帰ろうとしたときに、道の向こう側にヴィトンの店舗がちらっと見えてね」

 

え?びっくり

繁華街まで足を伸ばしたことで救われた?!

 

「恥ずかしいけど、ヴィトンのお店に持ち込んだのよ。

そしたら『こんなモデル初めて見ました~!本当にあったんですね!』って喜ばれて、

でもやっぱり状態が悪いからって断られて」

 

ふむふむ

 

「仕方なくお店出ようとしたら、かわいそうに思ってくれたのか、上のひとに聞いてくれてね、

なんと1万円で買ってくれたのよ~

 

おお!すごーい!

 

「ということで、『最後まで諦めなかったら結果を出せるよ』の1万円。

ブリコの試験の時、これでご飯でも食べて運をつけておいで❗」

 

なんと!運のいい1万円だったのね。

せっかくなのでありがたく頂戴することにした。

 

ここ数年、母は韓ドラにはまっているのだけど、「私の夫と結婚して」というドラマを

見て今回のことを思いついたんだとか。

 

ドラマでは不幸のどん底にいる主人公が、タクシーに乗るんだけど、

そのタクシー運転手が自分の亡くなったお父さんというSFの設定だ。

主人公がタクシー料金を払おうとすると

「これは持っていなさい。いいことがあるかもしれないから」的な話をしてくれて、

主人公がそのお札を大切に持ち歩くという話なんだけど、

それ見て

 

「同じことしてあげよう!」と思い立ったらしい。

ありがたい照れ

 

結局そのお金は、試験前日、ブリコと私の外食代に一部使わせてもらった。

少し遠い隣県の学校だったので、前日泊を一緒にした時に、「おいしいの、食べに行って元気もらおう!」と2人で食事をしたのだった。


寒い寒い2月の、見知らぬ町の奮発した夜ご飯。

ぶりこの緊張が少し溶け、からだが暖まった。


母のラッキー万札、私もいつか孫の入試に同じことをしてあげようラブ

売れそうな高級バッグなんて、なーんにも持ってないけど。