中村無希10周年記念「無有」 | 中村無希の寝る5分前に寄り添いたいブログ

中村無希の寝る5分前に寄り添いたいブログ

画家 中村無希
nakamura muki

作品についてや、日常のささいなことを話しています。長かったり、読みにくかったりしますが、宜しければお付き合い下さいませ。

 

2021年10月1日(金)-10月3日(日)

「無有」

中村 無希 nakamura muki

12:00〜20:00

 

 

会場:rusu

東京都目黒区下目黒3-4-9

 

目黒駅 徒歩9分

 

 

 

 

「無有」

 

無いものと、有るもの

無いけれど、有ること

 

人は存在しないものに怯え、崇拝し、探求する。

 

そこには無いけど、有る何かを感じ取って頂けたら幸いです。

 

あっという間の3日間。

 

改めまして、ご来場誠にありがとうございました。

 

このご時世の中、無事開催できたことをとても有り難く嬉しく思います。

 

いつも支えて下さる方々、今回は来れずとも見守り続けて下さった方々、いつも力になってくれる家族と心の支えである友人、そしてrusuのオーナー様に心より感謝致します。

 

今回緊急事態宣言が解除された初日からの開催でしたが、まだまだ不安も多い中、無理せず行かないという選択をして下さった方もありがとうございました。

 

ご自身が大丈夫だと感じた時、また逢いに来て頂けたら嬉しいです。

 

そんな残念ながら来れなかった方のために、会場の雰囲気が少しでもわかるような写真を載せようと思います。

 

 

よろしければご覧下さいませ。

ごゆっくり。

 

 

 

rusuの田舎に帰ってきたような、懐かしさを感じる趣きある玄関が大好きです。

 

 

 

夜になるとまた雰囲気がかわって素敵です。

 

 

ゆっくりと玄関に入ると、蚊取り線香の匂いと共に

遠くから聞こえる祭りの音や昭和歌謡曲が流れてきます。

今では作るのも困難な昭和型板ガラスの綺麗さが目に飛び込んできます。

 

 

床の水捌け用の石造りなどタイムスリップしたかのようなつくり。

 

 

招き猫も実は手作り。

黒の招き猫は魔除けのご利益があるようです。

 

 

玄関入ると左手にプロローグやプロフィール。

今回DMにもなりました、スマホを運ぶからくり人形がお出迎えしています。

 

 

ガラスの後ろには今までの展示会のポストカードを販売していました。

今回初挑戦の漫画は実体験が元となっているホラー漫画です。

 

 

玄関入ってすぐの和室では廃墟などの写真を展示していました。

初めての北海道旅行が廃墟巡りなど、生粋の廃墟マニアが8年ほどかけて集めた至極の廃墟が詰まっています。

 

 

廃墟の写真に絵を描いたものや、

 

 

お恥ずかしながら私が被写体になってる写真も展示しました。

 

 

こちらの廊下スペースは油絵と造形。

 

右上のあやとりの糸の部分は、実際の毛糸を使っています。

 

 

造形は「本物と偽物」

偽物の植物が一輪だけ紛れ込んでいます。

 

今は青々としている木々ですが、時間が経つにつれ本物は枯れていき、

偽物だけが美しく残るという時間芸術の作品です。




いろんな人が集まって宴気分のコラージュ作品「雛壇」


 

油絵。

野口英世の新札がコピーされていくことに何か思いたげの夏目漱石「失われていく存在」



 

次の部屋に参りましょう。

 

こちらの一画はフェルトアートと日本がになります。

先程の部屋と同様所々床に緑が生い茂っているのは、

朽ちていく廃墟をイメージしたものです。

 

 


こちらは日本画と造形。


 

一番左の鴨の絵は、私が大学生の時に描いたものです。まさか10年の時を経て展示することになるとは思ってもみませんでしたが、日の目を見れて鴨さんも満足そうです。


左からTwitterをモチーフにした「心」、

youtubeをモチーフにした「体」



 

ミニ造形コーナー。

今回の目玉は獅子舞くんたちです。

 

 

 ちょっとずっしり重いこの子達は、お手玉と同じ素材でできています。

沢山の幸せが舞い込んでくるよう、心を込めて一つ一つ作りました。

 

 

ちょこんと人間の足が出ているのが個人的にお気に入りです。

 

 


下の段は黒鶴たちの寝床です。

 ぐっすりおやすみ中です。

 

 

 

またまた廊下に出ますと何やら不穏な空気。

 

11分程の短編映画を上映していました。

この台所には近付きたくないですね。

そして奥にぼーっと見える影…

 

 

「能が動く」

 

今回の展示で一番大きな作品です。

セリのようにエレベーターで上がってくる「小鍛冶」の小狐丸。

 

 

こちらはフェルトアート。

ここからだんだんと雰囲気が柔らかくなっていきます。

 

 

と思ったら真ん中がそんなことなかったです。

こちらはアクリル、ガラス絵、水彩画、コラージュのお部屋。

 

 

「自然」をテーマに24個描きました。

アクリルを使用したガラス絵と、油クレヨンの下地を重ね合わせて作っています。

 

 

こちらはコラージュ。

左から数量、経験、存在を無有になぞって作っています。

 

 

真ん中のテントの周りにはお金が散りばめられています。

目に見える欲の中で最も強いものはお金とはあまり信じたくありませんが、象徴的なものだなと思います。

 

面白いのはこれを見た人が、もらってもいい?と言う人と、お賽銭のように投げていた人がいたこと。

もらうことと、あたえること。

人の深層心理がわかる展示になりました。


奥にはラミネートアート。

左から「夢(睡眠)」、「故郷」、「夢(願望)」

こういう作風はあまり馴染みがなかったので、制作していて楽しかったです。


 

うちの愛犬フレンチブルドッグのダボちゃんにモデルになってもらいました水彩画の「食事」

食事があることないこと。

時系列になっていまして、左が今から食べるところ、右が食べ終わって残念そうな顔になっています。よくこんな顔をします。

 

 

ラストはこの一画。


 

左側は切り絵とイラストを組み合わせた間違え探しのような男女の絵になっています。

同じように見えて所々違う箇所が…

 

 

右側は「宇宙人襲来」をテーマに描いたアクリル画です。

 

 それぞれ、ぐっすり眠るベッドごと、海底探索中、サイクリング中、かごめかごめの途中…

と、色んなタイミングで宇宙船に連れ去られてしまっていました。



 

 

 

いかがだったでしょうか?


あまり綺麗に撮れてはいませんが、ポストカードではそれぞれの作品が印刷されていて細かい部分まで見ることができます。


どの展示会でも過去のポストカードを常備していますので、次回の展示の際よろしければ是非ご覧にお越し下さいませー!





初めてお会いできた方、久しぶりにお顔を拝見できた方、いろんな方と会えて、話ができて、本当に幸せです。素敵な贈り物もありがとうございました。


また今回台風やコロナの影響で来れなかった方も無理せずに来ないで下さってありがとうございました。



10月に入ってもずっと夏のような暑さだったのに今日から寒くなりましたね。

くれぐれも体調にはお気をつけてお過ごし下さい。