地下五階。
ここは今までとずいぶん感じが違う。
何かの遺跡のような、巨大な墳墓のような。
不死の宝があるってところなんだから、そういう雰囲気の場所があってもおかしくないよな。
で、ここは案の定たくさんのアンデッドが出てきたんだが、
少し変わってるんだよな。
というのもノルディンみたいなゾンビがいっぱい出てきたんだよ。
まあ、ドワーフのアンデッドなんだが、これが厄介だ。
どうやら生前はモンクかなんかだったらしく、やけに素早い。
ノルディンは同族を倒す感覚に捉われたらしく唸ってた。
人間のゾンビなら平気に倒すくせに…。
ギルドの次の依頼もこのアンデッドに関わることだった。
それはアンデッドの原因を突き止め排除するってことだ。
まあ、予想はつくよな。
つまりネクロマンサーってことだろ。
そんなんで五階の探索をしていた。
しかし、アンデッドだけじゃなく蜘蛛も厄介だな。
「ハーフリングの糸巻きいっちょう!」
そんなこと言ってたノルディンだが、
お前も髭に糸がかなりついてるぜ。
奥に進むとなんとハーフオークがいた!
しかも会話ができて、正気を保ってるみたいだ。
しかし、俺がギルドの話をすると顔を真っ青にして、
次の瞬間なんと自爆しやがった!
おいおい…。
「取引できたかもしれないのに!」
と周りは非難ごうごう。
やかましいな、俺が殺したんじゃねえよ!
その後、なんだか集団でたむろしている同業者たちに会った。
どうやら仲間がアンデッドにされたりで精神的に疲弊しているらしい。
ダンジョンの中で酒に逃げるとはいい度胸だと思うんだが。
奴らはちょっとした商売もしていたんで取引していると、
一部の商品がハーフオークに盗まれたとか言い出した…。
それって…。
さらに謎のクレリックの話しを聞けた。
どうやらアンデッドハンターとからしいんだが。
おいおい、俺らより先に行く奴らがいるってことか?
不死の宝は俺のモンだ!先にとられるわけにはいかねえ!
ちょっと急いでいかなくちゃいけないかもな…。