俺が渡辺に連絡をしたのが2月3日の節分の日。
折り返し?で近況報告に電話をもらったのは2月13日の本日だ。
用件は先日の離婚騒動と、啓子ちゃんからの一日早いバレンタインデーの報告を渡辺らしくない、デレデレのトーンで告げられた。
啓子ちゃんは琴美ほどではないが、両親揃って弁護士なのもあり、もう利発なんだと。
そりゃ良かったなとすげなく返事をすれば、渡辺は面白くなさそうに自慢出来るのが俺しか居ないから聞いてくれと言われた。
その言葉に何故か船津が頭を過ぎるが、気のせいだろう。
渡辺はあそこまで(異常に)濃くはない。
俺の家ではやっぱり明日か!?と聞かれたが、俺は敢えて当直を入れている!!
ただでさえ苦手なバレンタインデーが琴子のせいで、無理になりつつある。
因みに嫌いなのは琴子と出会う前からなので、琴子と結婚してからは多少、甘・・・いか??
いや、電話の途中で思い出すべきではない。
「それで、例の話の方はどうなったんだ!?」と聞くと、渡辺は声のトーンを戻して「ああ、うちの事務所で正式に契約となった」と教えてくれた。
ただし、担当は渡辺の奥さんで後は依頼人の守秘義務だから話す事は出来ないと当たり前の事を伝えられる。
「ああ、別に知りたくもない」と答えると、渡辺から入江らしいと笑われた。
過去にも言われたが、俺達が離婚するとしたら琴子の方しか引き受けないとまた言われる。
「俺らには必要ない」とキッパリと断ると、渡辺も「だよなー」とさも知っている声で返される。
まあ・・・現在妊娠中だから、離婚になるとは思わないよな。
「俺も子供を持って、離婚は一切考えられなくなった。えーと、元々、そんな事ないけどな!!」
後ろに居るのか!?と思うほど、わざわざ声を張らなくてもいいのに大声で伝えてくる。
足元からなのか、啓子ちゃんが「パッパー」と小さい声で呼んでいる。
渡辺の家も順調そうで良かった。
昔は呪いの日だとかブツブツ言っていたが・・・ああ、それで船津を思い出したのかと納得する。
そういえば、琴子のチョコから逃げる為に当直を入れたが、病院からも贈られる事を思えば失敗したと思い直す。
しかし、月曜日で人手不足を思うとバレンタインデーだからと当直を避けるつもりはなかった。
しかも独身者に優先的に休みを回していたしな。
その関係で西垣先生が堂々と有給を取得していた。
とうとう本命が出来たか!?
琴子にちょっかいを出さなければ良いから、あの人の本命がどうでも構わないが。
そんな事を思いつつ、先輩父親と夫として渡辺にアドバイスを送って電話を切った。
すると後ろから琴子が「渡辺くん、どうしたの!?」と心配そうに聞いて来る。
「ああ、前に頼んだ離婚手続きの返事をくれた」と言うと、琴子が「い、い、入江くん、離婚なんてどうして」と泣かれ、なだめるのに苦労した。
子供が居るのに、離婚なんて考えるかっ
俺は少しだけ、渡辺家の家庭円満が羨ましくなった。
* * *
リクエスト着ていたので、何となく書いてみましたが・・・多分、こうじゃない
弁護士が依頼人の情報を漏らすとか無理だし、渡辺くんの仕事ぶりが書けるほど私は弁護士に詳しくないのですみません★
バレンタインデーの話は浮かばず、そしてうっかり過ぎました
ちょっと、我が子の期末テストでバタバタしてまして・・・もう、勉強しない子を持つと親って必死になりますね。
久々に勉強しましたよ、私が 少しだけアメリカの地理に詳しくなった(笑) 今月中に忘れそうだけどね。