琴子ちゃん、ハッピーバースデー
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ナオキヴィッチが王妃に用があると言うので、そのまま美しいお姫様とお話する事になったコトリーナ。
その相手はなんと、さっき話題に上がったサホリーナ姫さまだったのです(物語的お約束)
謁見室から部屋を移した二人は、侍女の用意したお茶を飲みつつ談笑を・・・。
なんてコトリーナが出来る訳もなく、カップを持つ手も震え紅茶がチャポチャポとなる始末。
それを見つつも優雅にお茶を嗜むサホリーナ姫は「結婚前にお話したくて、急いで日程を詰めてもらいましたのよ」と笑顔で言いました。
「な、な、な、何をでしょう・・・」
ようやく返した一言ですが、サホリーナ様はコトリーナの様子がおかしいのも気にせず話を続けます。
「わたくしは幼い頃から隣国のナオキヴィッチ王子の元に嫁ぐと信じて育ちました。ですので、この国の文化も歴史も一通り習得しております。わたくしも王女なる身ですので、マナーやダンスは幼い頃より指導されておりますの。でも、コトリーナさんはこの国の平民との事。王族でも貴族でもないのですね」と言われ、紅茶を持ったまま頷くコトリーナ。
そんな事をするものですから、紅茶をテーブルクロスにぶちまけてしまいました。
「ああっ」
大変と立ち上がれば、手に持っていたカップは宙へ舞い、あろうことかサホリーナ様の方へ飛んでしまいました。
「きゃあっ」
悲鳴を上げるサホリーナ様を庇う様に立っていたのは自分の婚約者のナオキヴィッチ王子。
「ご、ご、ご、ごめんなさ・・・」
顔を真っ青にしてとにかく逃げる様に部屋を出てしまったのでした。
自分に与えられている私室のベッドにダイブして、枕を顔に当て大声で泣きました。
でもそんな事をしてもやった事実は変わりません。
「もう・・・ダメだ・・・。誰か助けて・・・」
ただ『大好き』という気持ちだけでは、王族との結婚なんて無理だったのです。
誰か・・・その時、お父さんの食堂で働くキンノスキーの存在を思い出しました。
「コトリーナが嫁に行くと困るさかい、ワシが婿に入ってこの店継いだる!!」
当時は冗談じゃないと思っていましたが、そういえばお店も気になるところ。
「お父さん・・・」
口に出す名前は当然唯一の身内です。会いたいのも、最大の味方も父でしかありませんでした。
もう諦めよう。
決意して借り物の部屋から出てナオキヴィッチ王子を探すと、向こうからもこちらへ歩いてくる姿が目に入りました。
「ナオキヴィッチさま・・・お世話になりました」
頭を下げるコトリーナにナオキヴィッチ王子は言います。
「俺の婚約者はお前だ。お世話になりました・・・じゃない。これからも世話になるんだよ」
何故か、ちっとも甘くない言葉で引き留めるナオキヴィッチ。
「い、いや、お世話にはなるけれども・・・」
コトリーナとてこの国の住人。
いくら他国の王女に無礼を働いたとしても、あんな些細な事では国外追放までには至らないでしょう。
(巷で有名な国外追放or死亡フラグは王道ストーリー 笑)
「ナオキヴィッチ様はサホリーナ様とこの国を導いて、あたしは・・・お店を継ぐキン(略)ちゃんと結婚」
「そいつが好きなのか!?」
被せ気味に聞くナオキヴィッチ王子にコトリーナは言います。
「好き・・・でもないけど、仕方ないじゃない」
素直すぎるコトリーナは決して嘘が付けないのでした。
ナオキヴィッチ王子にパンッと頬を叩かれて「お前は俺が好きなんだよっ」と怒鳴られ、何故か抱きしめられました。
「そーよっ」
自分の気持ちを痛いほど知っているコトリーナも叫び返します。
何故なら今の今までナオキヴィッチ様大好きという気持ちだけで辛いお妃教育をこなしていたのですから。
「俺以外、好きと言うな」
そう言われて、初めてコトリーナはナオキヴィッチと口づけを交わしたのでした。
(交わしたのは初めてです キャッ)
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予約投稿です。現在チャット中かと思われます。
楽しいひと時のお付き合い、ありがとうございました。
次回は11月11日に予定していますが、皆さんの希望によりチャット日は増えます。
良かったらこれから参加して、希望を教えて貰えると嬉しいです。
今回のテーマはオリジナル&パラレルという事で、みんなで作ろうチャットdeオリキャラというテーマがあります。
後半には皆さんと作った(多分濃ゆいオリキャラ)がブログ内に登場しますので、今後もお楽しみに。
※この話とは限らないのでご了承ください。コトリーナ物語はもうすぐハッピーエンドです(これ以上のドタバタは無理 笑)