朝から『愛妻の日』というニュースの話題にテンションが上がるあたし。
「ねえ、入江くん。今日は』と言ったところで、入江くんが「分かってる。早く帰ればいいんだろ」とあっさり返事をくれて拍子抜けした。
「う、うん。まぁ・・・そうなんだけど」
歯切れ悪く返事をしたら「子供3人居て、琴子一人で面倒を見ろと命令する訳にいかないだろ」と義務感たっぷりに言われて、最高な気分があっという間に萎んだ。
「あっ 入江くん、忙しいの分かってるし、子供はあたしの方が慣れてるから、えーと、ほら、別にいいよ」と言いながら、そんな事言いたいんじゃないのにーと心の中で叫んだ。
「パパ、ママは『愛妻の日』だからやさしくしてあげてね」と、まだ幼稚園児のみーちゃんからフォローが入った。
え!? みーちゃん、愛妻の日って知ってるの??
というか、愛妻って言葉も知ってるの!?
あたしが目を丸くしてる間に、入江くんはみーちゃんに微笑んで「分かってるよ。いつもは早く帰ってやれないから、今日くらいは早く帰ってママを楽にさせる。琴美は何か欲しい物あるか!?」とあたしじゃなく、みーちゃんに聞いている。
みーちゃんは笑顔で「チョコケーキ」と入江くんにおねだりしていた。
「分かった」と一言で約束しちゃう入江くんも甘いと思う。
あたしとの結婚は結婚話が出てからずい分逃げたのに、娘のみーちゃんには入江くんはメチャクチャ甘いよね。
いいなー、あたしも入江くんの娘になりたかったな。
「まんまーっ」と叫ばれて、あたしはハッとなる。
うっかり考え事してて、琴音へあげるご飯の手を止めていた。
「ごめん、ごめん。琴音。はい、あーん」とスプーンを近づけると入江くんそっくりの顔で美味しそうに食べる。
美味しそうに食べるのはお義母さんの手作り離乳食だからだけどね。
「そういえば、ごはん」とあたしが呟いたら、入江くんが珍しくリクエスト。
「カレーでいい」
・・・まあ、あたしにも簡単に出来るヤツだけど!!
「わーい、カレーだー」と喜ぶみーちゃんを見て、まあいっかと前向きに作る事にした。
「あーん」と可愛らしい泣き声が聞こえて、慌ててリビングに行くとさっきまで寝てたまーくん(正樹)がママを探して泣いていた。
まーくんを抱き上げながら「起きましたねー、ママここでしゅよー」と声をかけると胸をペチペチされた。
まーくんのお陰で限定Cカップを保っている胸を出し、朝いちばんのおっぱいを上げる。
せっかくの愛妻の日だけど、日常は待ってくれない。
本音は入江くんと二人きりで、入江くんに愛を囁かれながら幸せに過ごしたいけれど・・・そんなのは夢の夢って分かってる。
今は3人の子供が居て、二人きりどころかあたしと子供で4人きりなんてよくあるもんね。
裕樹くんは結婚しちゃったし、お義母さんは何だかんだ忙しい。
好美ちゃんは妊婦だしと、弟夫妻のラブラブ妄想で自分の今の状況を現実逃避してたら「ママー、琴音すごい事になってるよ」とみーちゃんに言われてダイニングに舞い戻った。
入江くんが食器を下げるタイミングで目を離してしまったみたいで、琴音はお茶碗とお椀に手を突っ込んで掴み食べで手足と顔と服がベタベタ。
入江くんにまーくんを預けようと思ったら、入江くんが琴音の方をやってくれるらしい。
入江くん、もうすぐ病院に行くのにって思ったけど、みーちゃんが「ママ、パパが甘えていいって」と言ってくれたから甘える事にした。
何でも出来ちゃう入江くんは素敵だけど・・・でも、ちょっと、悔しい。
あたしにだけ、出来る事ってないかな!?
そう思って夜に家に帰って来た入江くんに聞いてみた。
入江くんはみーちゃんとの約束通りにみんなにケーキを買ってくれてる。
本当、完璧なパパ。
で、それをみーちゃんに渡しながら、入江くんはみーちゃんに言う。
「じゃあ、琴美。パパと約束な」だって
どんな約束をしたのか、みーちゃんに聞いたら・・・今日はばあばと早く寝るって。
そして入江くんはみーちゃんも、琴音も、まーくんもみんなをお風呂に入れてくれて、早々と寝かしつけてくれた。
そして、念願の夫婦タイム。
あたしは、あたしにだけ出来る『コト』を入江くんにした。
というか、された!?
入江くんはあたしの『望み』通り? 愛妻の日に目いっぱい、愛妻のあたしを隅々まで愛でてくれたのでした。
ほ、骨まで、愛さないで~
愛妻家の有名人といえば誰?
▼本日限定!ブログスタンプ
* * *
なんとかノルマクリアー
ちょっとPC不調中。リコメとか整理とか、お待たせしてすみません
2月になったら、真面目に頑張りたいと思います。