琴美も起きた事だしと店を出てブラブラ歩く事にした。

本来なら今日は家で論文を執筆予定だったので、特に予定はない。

そう言えばと思い出し、今度こそは琴子にこの後の予定を話す事にした・・・何も予定を入れていないという情けない予定だが。

「今日の予定は・・・観覧車に乗る事だけだ。後はホテルに1泊か」と言うと、琴子が「じゃあ、乗っちゃおうか」と観覧車の方へ足を向ける。

お前な・・・情緒というものはどこかに置いて来たのか!?

「ねえ、みーちゃん。あのおっきいのに乗るんだよ。クルクル回るの」という説明もなってない。

それだとメリーゴーランドだと勘違いするぞ。

琴美は嬉しそうにベビーカーをバンバンと叩いた。

好奇心の強さは琴子並だなと感心しつつも「おい、良いのか琴子」と聞くと、琴子は「へ!? さっき乗るって言ったの入江くんでしょ。それにあたし高所恐怖症じゃないし」と頓珍漢な返事を返してくる。

「お前が高所恐怖症じゃない事はとっくの昔に分かってる。じゃなくて、観覧車は夜乗るつもり―――」
夜しか動いてないの??

どうにも会話が噛み合わないが、観覧車は今も止まらずに回り続けている。

その設定には無理があり過ぎるだろうが。

「いや、昔お前が俺にそう希望を出したから」

我ながら情けない言い訳をしている気がする。

もう親になったのだから、琴美に合わせるのは当たり前だと何度琴子の提案を突っぱねて来ただろうか・・・。

「そーだっけ?? あたし、入江くんともしかしてここに来た!?」

まさかのそこからか??

「・・・ああ」

「そっかー、だからあの観覧車がやけに思い出深い気がしたんだよね。ほら、みーちゃんママ達の思い出の観覧車だよ」と琴美に教えてる。

ただし、お前は思い出せてねーだろ、絶対に!!

「いいのかよ、前も昼に乗っただけで約束の夜には・・・」

「だって、みーちゃん夜だと寝ちゃうじゃない。それにお風呂の後だと風邪引かせちゃうかもだし」と至極真っ当な返事が返ってくる。

琴子も親になったのだなと会話の端々から実感する。

「そうだな。もしかしたらどこかで花火が上がるの見えたかもしれないが」と俺が言うと、琴子が無言で黙り込む。

理性というか母性と、乙女心の間で揺れているようだ。

いいっ それはまた今度!!」

「さすが琴子だ。まっそれは昨日だったから」と正確な情報を後だしすると、琴子が「ぇえーーーっ 見たかったーあせる」と嘆いた。

そうだな・・・昨日は二段ベッドだったしな(恨んでいる)

今日は琴子の肌に花火を咲かせるかと、観覧車へベビーカーを押して爆走する琴子の後ろを小走りで追いかけた。

* * *
もうすぐ入江くんの誕生日ですねー。
で、終わりが見えないんですがこれの最終話をバースデー話にするのかな、私!?
この後に観覧車に乗り、夕食食べて、ホテルで一泊、翌日に帰るのみです。
後何話必要なのか・・・シラー 
後2話書けば、上手くチャットの日になるという計算は出来るのに(--ゞ

11日にまたemaさん宅で入江くんバースデーカウントダウンチャットを予定しております。
水曜日なので、かなりこじんまりとなる事でしょう。平日なので0時で終了する事をご了承ください。
カウントダウン後、速やかに撤収します。
他のメンバーさんも忙しい&季節の変わり目で雑事が増えておりまして・・・こっちではとうとう雪が降り始めました雪
皆様も健康に注意して楽しい日を迎えられる事を願っています。
さて、入江くんの誕生日に何か書くかどうしようか・・・(初期段階でまだ白紙状態)