モトちゃんが近くの子達となんか盛り上がっていた。
あの真面目を絵にかいたようなモトちゃんがどうしたんだろう!?って真里奈に言ったら「はあ? あんた何言ってんの!?」ってキレられたから、気づいたあたしが声をかける事になった。
因みに啓太に頼んでみたけど、今は側に寄りたくないって。
二人とも、ケンカでもしたのかな!?
「ねえ、モトちゃん。移動しょ・・・」
「でっしょー。滾るわよね、兄弟モノ!! あーお兄ちゃんとデキてるってイイワー」
ふーん、モトちゃん兄弟居たのか。聞いてなかったわ。
「なに、なに?? モトちゃんの兄弟!?」
「そんな訳ないでしょ!!」って怒られたけど、何を怒ってるの??
兄弟の仲の良さか・・・。
「そーいえば、入江くんは兄弟仲良いよ」
「兄弟仲って、あんたねぇ・・・あれは創作だから良いんであって」と怒るモトちゃんに、あたしは言った。
「ほら、デキの良さが違うの。段違いよ!!」
デキの良さとあたしが言ったら、みんながシーンとなる。
モトちゃんの隣に居た眼鏡の・・・山田っちが「お、弟さん、何歳?」と聞いてくる。
「えーと、9コ下だから14かな!? さすがに入江くんほどじゃないけど、頭も良いし、顔はまあまあだし、性格も似てるし。すっごく入江くんの事慕ってて、昔はメチャクチャ意地悪されたわ。あー、思い出しても腹立つ」
「まあ、お兄ちゃんを取られたら・・・ねぇ」
「そーなのよ、同じ部屋でこそこそとさ。そーいえば、天罰が当たったのか、お兄ちゃん痛いとかそんな入らないとか騒いでたことあったっけ!?」
それを詳しく!!!!!
と、何故か食いつかれて、時間が押しているのに一生懸命思い出す羽目になった。
あれは・・・確か高3の夏休み、じゃなかった。終わって2学期が始まった頃だったか。
ベッドがギシギシ鳴って煩いなと苦情を言いに行こうとドアの前に立ったら、裕樹くんが泣いてる声が聞こえて慌てて飛び込んだのよ。
そーしたら、裕樹くんがベッドの隙間に手を入れてて「お兄ちゃん、抜いて!!」って騒いでて。
「紛らわしい!!!!!」と怒鳴られた。
一体、なんなの??
あたしの隣に啓太が立ち「琴子、お前な」と呆れてた。
「ほら、モトキ。行くぞ」と結局、啓太がモトちゃんに声をかけて移動した。
移動中、デキの良さは頭の事だけじゃない事だけが分かった。
「なに、運動神経!?」
モトちゃんの「そんなところよ」という腑に落ちない返事だけが印象的だったけど、裕樹に言ったらバカにされそうだから教えてあーげない!!
* * *
暑かったので・・・
ものすっごく紛らわしくて、馬鹿馬鹿しい話が書きたくなりました。
モトちゃん達が騒いでいるのはBでLなアレです。