「ねぇ、入江くん。確か甘い物でも和菓子なら食べられたよね」と琴子に聞かれた。


もうすでに嫌な予感しかないが、「ああ、まぁ」と言葉を濁しながら返事をする。


「良かったー。今年の父の日に和菓子プレゼントしようかと思って」と言われ、買うんだよな!?と確認を取ると手作りすると言う。


思わず「作れるのか!?」と聞いたら、「入江くん、世の中の物は昔は手作りだったんだよ」とまるで先生かの様に言われた。


知ってるわっむかっ


そーじゃなく、お前が無事に(食べ物を)作れるのかと聞いている!!


というか、聞きたい。


「って言うか、昼間美麗ちゃんのお母さんに教えてもらったんだけどね。和菓子って結構簡単に作れるらしいのよ。それにうちのお父さん、ケーキとかよりもどら焼きやお団子の方が好きだしね」


確かにお義父さんはいつも緑茶を飲んでいる。


煙草も吸うが甘い物も好きで、同じく甘い物好きな俺の親父としょっちゅう楽しそうに話している。


あれが親友なんだと思うと、自分には無い存在だ。


・・・渡辺とならやれるのか!?


少なくとも船津とは絶対に無理だ。

 

多分、永遠に・・・


高校以来疎遠となった自分の友人よりも、仕事の同僚の船津との方が会話が弾む。


弾む、か??


仕事の内容以外だと、琴子の事か琴子の同僚の桔梗や品川の話しかしない。


親友か・・・と黄昏れているのは、琴子に何を作ったら良いのか相談されているからだ。


親父はおふくろが料理上手だからこんな悩みはないだろうが・・・と思いつつ、そういえばこいつの母親も料理音痴だったなと思い出す。


「買ったらどうだ!?」


「勿論、材料は買うわよ」


そこじゃねーよ、寧ろ無から創ったら錬金術か魔法だろうが。


お前は神にでも成るつもりかっむかっ


イライラが高じて考えが横滑りする。


「材料じゃなく、品物だよ。既製品の方が味が安定しているだろ。お義父さんはともかく、親父は食事制限がある。手作りよりも成分表を確認してから渡したい」と苛立ちを抑えながら言うと、琴子は残念そうに「そうね、お義父さんには買うしかないか。お義母さんと一緒に作ればいいかと思ったけど」と落ち込む。


いや、その情報を先にくれよ。


未だにおふくろLOVEな親父は、おふくろの手作りをお義父さんにあげて自分だけ既製品をもらうなんて嫌に決まってる。


琴子の手作りは危険すぎるから勘弁してほしいが、おふくろとの合作なら大丈夫だろう。


「まあ、美味しい和菓子のお店も紹介されたんだけどね。じゃあ、入江くんだけに頑張って作るわ」と笑顔で言われ、サプライズで出てこなかっただけマシだと思う事にした。


・・・結果、琴子で口直ししたのは言うまでもない。

 

* * *

5月、忙しかったデスドクロ

3月、4月にため込んだツケが回って来て、未だに終わってません。片付けのアレコレが・・・滝汗

ようやく要らない紙をシュレッダーしてたら電気料金上がるとか、早めにやれと言われている気がします。

きっと6月も忙しくていい訳する気がしますが、そろそろブログの整理も頑張りたいと思います。