11話 学問のすすめ
簡易あらすじ
・小太郎、受験をめぐり母親と冷戦、
・小太郎、試験前に両親の配慮と優しさを知り和解→いぜ受験
・茜、小太郎とプレゼント交換(手編みのマフラー)。 受験合格
感想
小太郎と両親
今回のエピソードはどちらの立場にたって物語を見るか、世代によって感想も変わったりするのかなと思いながら見ていた。 私自身は母親の立場を理解し尊重しながら見ていた。 同時に、小太郎が母親にあたってしまう様子は自分にも似た経験があり、そんな小太郎の様子を見ていると胸がチクチクするような共感性羞恥を覚えた。
子→親
小太郎の描写は、あの年齢の男子が抱える葛藤として非常に丁寧に描かれている。いい成績を出し、結果を見せてから説得しようとする子供なりの手順も理解できる。そして、自分の主張が内心では無理筋だと分かっているのに、どうしようもなくて、それを指摘されつい反抗して母親と目をあわせず、なるべく口を利こうとしない様子や、ご飯を拒否する様子などリアルな表現だと思う。
理解はできるけれど母の言うことが正しいと思っている私からすると、この小太郎と母の冷戦の時間はちょっと胸が痛い時間だった。 ただ、父から母が自分を影ながら支えていた事を聞かされた小太郎が、これまでの自分の浅慮を反省し「ありがとう」と言って受験に向かったシーンはよかった。小太郎が自分で気づいたわけではなかったが、それまでの自分の態度を改める事は大人でもなかなか難しいものである。
親→子
小太郎ぐらいの年の子からすれば、小太郎の母はいかにも口やかましい、目の上の瘤のように感じるかもしれない。ただ、このくらいの年齢の頃には、なかなか分からなかったり、分かってもうまく自分の中で咀嚼して素直になれないものである。
川越から市川への通学は、一般的な家庭の親であれば経済的な負担も大きく、また子供の疲労や学校生活での苦労、学業への妨げなど、もろもろを考えて認めるはずがなく、絶対に反対してしかるべきである。
それこそ、誰がその金を出すのかと一蹴されれば、子供はそれまでなのである。そう言葉に出して、子供のやりたいことを一回で全て否定することは厳しい言葉かもしれないが、そこを心を鬼にして言うことをきかせるのが子供の事を考えた親の務めではないかとも思う。
ただ、こう言われれば子供は表面上の言葉のみを受け取り、「結局は金かよ」と冷静さを失い、真の意味を斟酌してくれないかもしれない。親からすれば、こうした言葉を出すのに慎重になるのも理解できる。
小太郎の母は我が子を心配しながらも、一生懸命勉強するようになった小太郎の努力を評価し、陰ながら支えていた。それはろくに目もあわせず口も利かない息子でも、顔を合わせれば目を見て話しかけるようにしていたし、体調を崩すことがないように食事をしっかりとらせようとしたり、そして小太郎の強い意志を認め担任から無理だと言われてもチャンスを与えてやった。
私からすれば小太郎の母親は、ともすれば甘すぎるのではないだろうかと思ってしまうほどに、どこまでも優しい母親のように見える。そのため、小太郎との冷えた関係は見ていて堪えた。
だが、ようやく母の思いを知るに至った小太郎は、直接詫びたわけではないが感謝の言葉を伝え、それをもって母に自分の正直な気持ちを伝え、母もそんな小太郎の気持ちを察した。BGMもkiroroの「未来」が流れて視聴者を泣かせにきやがる(つД`) アカンデショ
小太郎と茜
小太郎と茜の関係は良好でお互いを気遣い仲睦まじい。そうした様子も微笑ましいが、二人の関係でいえば茜が自分の両親のことを小太郎に語っている場面が非常によかった。
小太郎が母親との関係がうまくいっていない事を聞いた茜は、陸上大会の時に母親が作ってくれたお弁当を引き合いに、両親の優しさに触れたことを小太郎に語る。母が自分をずっと見守っていてくれたことに気づき、家族の応援の大切さを小太郎に伝える。
茜はもともと性格が素直なこともあり、そして家族関係も良好だったことでこうした母親の気遣いを素直に感謝し、家族の大切さを小太郎より一足先に理解していた。そんな茜が自分の経験で気づいたことをそれとなく小太郎に話す様子は、茜の温かさや優しさが滲みでているようなシーンであった。
その他 千夏
千夏は、小太郎の呼び方も安曇君というように苗字呼びに戻っており、未練はまだ少しあるようだが、もう茜と小太郎の仲を掻きまわすような真似はしていない。虚勢もあるのだろうが、応援する姿勢を保っている。千夏のちょっと伏し目がちな表情を見ると切ないがそれも仕方ない。相手とタイミングが悪かったんや・・・。千夏のライバルは日本の数多くの男をキュン死させてると噂に名高い茜如来だし(*´ー`)
その他 茜姉
恋愛の賢人たる茜の姉はちょっと不穏なフラグをたてていて心配だw 何せ千夏の野生解放を見抜いていた御仁でもある。 だがもう茜はもうその領域を超えたことを姉は知らない(ドヤ)
レビュー
小太郎の進路を聞き反対する両親。そして、小太郎の努力を見て、そんな小太郎に母はチャンスを与えてやりたいと担任の掛け合う。
父から母の支えをさりげなく知らされる。距離を置き、素っ気ない態度をとっていた小太郎だが、母が自分を心配してくれいたことに改めて気付き反省する
両親の信頼に応えたいそう思えるほど成長した小太郎と、それを見届ける両親
プレゼント交換する茜と小太郎
また、茜からいった・・・だと・・・orz お父さんは認めないぞ。
キスもいいけれど抱擁もいい。前回はしっかり抱擁できなかったぶん美しい光景
___
/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| ( ) 両親や家族の事を逃げずに
 ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/ しっかり描ききってくれたよかった
| | ( ./ / おかげで目から鼻水が出てしまった
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