火の呼吸で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です.
…サッカーでは三浦知良選手,野球なら野茂英雄選手,テニスなら松岡修造選手,この3名の方々のおかげで,
次世代の日本人選手が海外で活躍できるきっかけをつくってくれたと思います.
今でこそ,サッカーのヨーロッパリーグやアメリカのメジャーリーグに移籍する日本人はたくさんいますが,
当時は,日本人が海外のチームに入ってプレーしたり,ツアーを転戦するというのは途方もないチャレンジでした.
ですので,そのモデルを作り,日本人でもやっていけるんだというイメージをつくってくれたのはとても大きな功績だと思います.
海外で日本人選手が活躍できる条件として,
外国語でのコミュニケーション,しっかり自分の意見を述べられる強い意志,孤独への耐性能力,自己管理能力など,問われることは様々ですが,
やはり,「気持ちの強さ」が最も問われると思います.
また,遠征費用を捻出するだけの資金も必要になります.
テニスは個人スポーツですので,海外ツアーの転戦は,スポンサーがついてくれないとほぼ不可能な状態です.
あと必要なことは,練習相手などの環境面ですね.
特に男子の場合,競技全般に言えるのですが,国内ですと練習相手がいないのが難点です.
やはり日本は島国ですので,トップレベルの選手と練習をしようとすると海外に行く必要があり,
ヨーロッパなどの陸続きの大陸のように気軽に遠征というわけにはいきません.
柔道なども遠征費用がなかなか足りないと思いますね.
新しい柔道スタイルを研究するには映像検証だけでは不十分で,やはり実際に肌を合わせることが重要だと思います.
ちなみに女子選手の場合は,国内の男子選手と練習できる環境ですので,
男子ほど練習相手に困る環境ではないといえます(もちろん競技特性によります).
また,日本は国土が狭いですから,各競技とも練習施設が少ないのも難点ですね.
野球やサッカーなどの団体スポーツはまだ良いですが,
テニスなどの個人スポーツは,人一人に対する必要面積が増えますので,より広い敷地が必要になってきます.
昔,日本の女性に大変人気があったステファン・エドバーグというスウェーデンの有名なテニス選手がいました.
彼が日本での試合会場に向かう途中でたまたま見た光景で,一つのコートに何人もの人たちが大勢で練習しているのを見て,
この環境で強くなるにはかなり困難だと思ったそうです.
何気ない発言でしたが本当に的を得た発言だと思います.
公益財団法人の東京都スポーツ文化事業団は,東京武道館,駒沢オリンピック公園,東京体育館などの施設を活用し出しました.
日本では,プールや体育館,陸上トラックなどは,学校などの公共施設が大半を占めているため,
こういった公共施設がもっともっと施設開放していただければありがたいですね.
また,我が国でも,中国のように才能のある子供達を招致して積極的にサポートをしていくという流れが出来つつあるようです(スポーツ立国戦略).
しかし,国費の一部でオリンピック選手などの強化費や渡航費がまかなわれていますが,
毎年,予算削減の対象とされ,強化費用の少なさが懸念されています.
何百億円という国費が投入されている諸外国に比べ,確かに日本は驚く程少ない予算枠といえます.
しかし予算にも限りがあり,優先順位がありますので,何ともいえないところですね…
やはり,JOC(日本オリンピック委員会)側にも予算の使い道のしっかりとした説明責任と,具体的な強化計画が望まれるといえます.
…話がよく分からなくなってきましたが(笑…いつも自分の想いだけでブログを書いている為),
錦織選手は,「盛田正明テニス・ファンド」の支援により,
「ニック・ボロテリー・テニスアカデミー」という最高の施設でのトレーニングが可能になりました.
この経験は今の錦織選手の躍進にかなり大きな影響を与えているといえます.
ちなみに,松岡修造さんは,海外ツアーを回り始めた当初は,
年間300万円ほどでやりくりをしていたそうで,食事もあまりできないほどの極貧生活だったようです.
また,海外ではランキングが低い選手は練習相手を探すのが極めて困難だったようです.
これは当時もおしゃっていましたね.
やはり皆,名の知れた人たちとお互い練習したいですからね.
そこで松岡さんの場合は,練習を一緒にしたい選手の試合を毎回必死でコートサイドから応援し,
コミュニケーションをはかり,根気強くアピールしていったようです.
こういったこともメンタルがタフでないとなかなかできませんね.
なので海外での転戦は,試合以外での部分でかなり神経を使うことになります.
ただ,こうして苦労して海外で転戦してきた本場での経験が次世代への教育に大きく寄与されていくのだと思います.
…松岡修造さんの苦労してきた歩みは大変興味深いです…
常に楽な道を行くのか?挑戦するのか?の「選択の人生」だったといえます.
松岡修造さんは,松岡功さん(東宝名誉会長)を父にもち,
かの有名な小林一三さん(阪急東宝グループ創業者)を曽祖父に持つという大変裕福な家系で,
エリート街道を進むことも可能だったと思います.
しかし,その道を捨て,慶應義塾高等学校から福岡のテニスの名門・柳川高校に意を決して進んだというところから
大きく人生が変わっていったと思われます.
人生に「もし」はありませんが,
もし松岡さんが,「やっぱり自分にはプロ選手になれる才能がない」と思ってそのまま慶應義塾高等学校に残っていたら,
全く違う人生を歩んでいたことでしょう.
どちらの人生が良いとか悪いとかはありませんが,少なくとも日本のテニス界は大きく後退していたでしょうし,
もしかしたら錦織選手のような選手も輩出できていなかったかもしれません.
それぐらい,海外で活躍してきた日本人選手の「前例という名のイメージ」は,
次世代の脳裏に大きく焼き付き,自信や目標となるのです.
…松岡修造さんの歩み …
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