「火の呼吸」で一生負けない脳をつくる無敗脳ヨガ道場の辻です。
練習ではうまくいくのに、どうして本番ではうまくいかないのか?
これは、スポーツ、ビジネス、受験、面接時などにおいて共通した悩みだと思います。
それでは、練習と本番での大きな違いは何なのでしょうか?
観客の数ももちろん異なりますが、
それ以外の部分、例えば、
…サッカーであればゴールエリアがせまくなったり、マラソンなら距離が延びたり、野球であればボールが練習の時より小さくなることはないですよね?
そう考えますと、物理的な要因ではなく、精神的な要素が、練習と本番では大きく異なるのだと思われます。
・このボール、パットに入るかな?
・プレゼンの途中でしくじったりしないかな?
・時間内にテストを終わらせられるかな?
・答えられない質問をされたらどうしようかな?
などが、本番中の悩みが発生している状態だと思います。
これらの共通していることはすべて、起こってもいない未来に意識が向かってしまっている点です。
つまり、今、目の前の行動自体に集中せず、先のことばかり考えてしまっている状態です。
サッカーのPKでも、ボールを蹴るという行動だけに集中すれば、自分の蹴ったボールがゴールするかどうかは関係なくなってくるのです。
というより、結果を考えてしまうと、
今から行おうとする行動のパフォーマンスは低下してしまいます。
これは、脳の扁桃体が関わっていると推測されています。
このように、「今ここ」に集中することで、人間の意識は、過去の失敗体験(トラウマ記憶)や、
未来への不安(予期不安)に目が行かなくなり、結果、メンタルヘルスは改善されていきます。
御釈迦さんも昔、自分の呼吸だけに意識をただ集中させなさいといっていましたね。
ヨガでは、ポーズをうまくつくることより、様々なポーズで体に刺激を与え、その変化を感じることを重視します。
つまり、腕を上げたり、下げたりという動作による体の変化をずっと追いかけることで、「今ここ」に意識を集中するトレーニングが行えるようになっています。
禅では、歩きながら「今ここ」を感じる「歩行禅」や、ゆっくり食事をする方法などもあります。
ですので、「今ここ」に意識を集中させ、本番でも結果に目が行かないようにするには、会社の行き帰りにゆっくり歩くことをお勧めします。
ゆっくり歩きながら、体の変化を感じ、足が地面から離れ、また地面を踏みしめるという動作にずっと意識を集中させます。
駅から会社まで仕事のことを一切考えず、歩いている動作だけに意識が集中できるようになれば、あとは、それを本番で同じように実行するだけです。